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人類の分岐点、ノアの日 穂森幸一

2023年11月30日21時05分 コラムニスト : 穂森幸一
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「このことは、わたしにとっては、ノアの日のようだ。わたしは、ノアの洪水をもう地上に送らないと誓ったが、そのように、あなたを怒らず、あなたを責めないとわたしは誓う。たとい山々が移り、丘が動いても、わたしの変わらぬ愛はあなたから移らず、わたしの平和の契約は動かない」とあなたをあわれむ主は仰せられる。(イザヤ54:9、10)

日本人の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳とかいわれます。私たちが日々、何気なく口にしている食物も、健康に大きな影響があるようです。お菓子ではなくパンなら大丈夫だろうと思い、安心して口にしていると、小麦のグルテンが将来的に認知症を促進させるし、小麦アレルギーの引き金になるかもしれないなどという意見もあります。また、市販の食品は添加物が多いから注意しなさいと言われても、何を食べたらいいのか戸惑うばかりです。

これはかなり前に科学雑誌に書いてあったことですが、オーストラリアでかなり変わった実験が行われたそうです。気圧、気温、湿度、水、空気を最上の状態に保てる施設を造り、そこにいろいろな病気を持っている人に入ってもらったそうです。その結果、ほとんどの人が、その施設にいる間、身体の痛みから解放されたというのです。

子どもの頃から、余計な添加物のない自然食品を口にし、最善の環境下でストレスの少ない生き方を心がけ、健康な状態で一生を過ごしたとして、人間は何歳まで生きられるのか、医学関係者に尋ねたことがあります。ほとんどの医者が、人の寿命は120歳までですので、たとえ臓器を入れ替えたとしてもそれ以上は無理ですと口をそろえて言います。

これは旧約聖書の創世記6:3でいわれていることと同じです。「そこで、主は、『わたしの霊は、永久には人のうちにとどまらないであろう。それは人が肉にすぎないからだ。それで人の齢(よわい)は、百二十年にしよう』と仰せられた」

私が聖書を学び始めた若いころのことですが、創世記の最初の部分に登場する人物の寿命がとても長く記されているのが不思議でした。牧師さんたちに疑問をぶつけました。ある牧師は、創世記には資料説というのがあって、いろいろな資料の寄せ集めだから、ピースをほぐして解釈しなければならないという人もいました。また、聖書は比喩的な表現が多いから、長い寿命も比喩的に捉えればいいという意見もありました。聖書をまるごと信じようとしないで、納得いくところだけ受け入れたらいいというアドバイスをする人もいました。しかし、どの意見にも賛同できませんでした。自分なりには一人の生涯ではなく、王朝の長さみたいなものかなと思っていました。

しかし、ノアの洪水について、改めて学ぶ機会が与えられたとき、目からうろこが落ちるように示されたことがありました。ノアの洪水は、大雨が降り、水があふれたという程度のことではありませんでした。大洪水は40日間続き、船はアララト山の頂上まで押し上げられています。これは想像を絶する天変地異があった証拠ではないかと思います。

土星の輪のように地球を取り巻いていた水蒸気層が崩壊し、天の窓が開いたかのように地に雨が降り注ぎ、地下の水も噴出したのではないでしょうか。また、地軸が傾き、南極と北極は瞬時に氷に閉ざされ、断層が動き、大地震も起きたのではないでしょうか。この影響で海中に没した陸地もあったかもしれません。

ノアの洪水を境にして、地球環境は激変したと思います。ノアの日以前は、地球全体は温暖で、酸素濃度も高く、重力も低かったという説もあります。生物が成育するには最高の条件だったのではないかと思います。信じられないほどの長寿があっても不思議ではありません。また、伝説の巨人族がいてもおかしくありません。ノアの洪水は1万2千年前ではないかという説もあります。いわゆる先史時代とは、ノア以前の世界だと思うと、発掘された不思議な遺物の説明ができます。

ここからは私の推論ですが、ノアの洪水によってノアの家族8人と箱舟にいた動物以外、地球上の全てが滅ぼされたのでしょうか。地球の裏側では、高い山の上で生き延びた人もいたかもしれないと勝手に想像しています。それは世界の各地に洪水伝説が残っていることも根拠の一つです。南米では信じられないような高い岩山の上に高度な文明の痕跡が残っています。熊本の幣立神社は高い山の上にありますが、そこには1万5千年前から生えているという柴があり、世界の終わりにそこに行く人は助かるという伝説があります。

エジプトのギザにスフィンクスとピラミッドがありますが、スフィンクスには洪水の跡があります。ピラミッドは先史時代から存在していたものをエジプトの王パロがリフォームしたという説があります。全面を大理石で覆い、太陽の光を反射する太陽の塔としての役割を持たせていたのではないかといわれています。後にエジプトに乱入してきたアラブ人が大理石を剥がして建築材料にしたために今のような形で残っているそうです。

ノア以前の世界は想像以上に長く続き、恵まれた環境下、その文明は高度であったかもしれません。しかし、神の御心に反し、不正義で邪悪なものであったので滅ぼされたのではないでしょうか。

ノアの日以降の世界は、人類には厳しい環境に見えますが、人類が程よく生きて、謙遜に神に仕える生活をするにはちょうどよいのかもしれません。恵まれ過ぎると感謝を忘れ、祈らなくなるといわれます。苦難の中で神の導きを味わえるとは何という恵みでしょう。今がいいのです。全てに感謝します。

信仰がなくては、神に喜ばれることはでません。神に近づく者は、神がおられることと、神を求める者には報いてくださる方であることとを、信じなければならないのです。信仰によって、ノアは、まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき、恐れかしこんで、その家族の救いのために箱舟を造り、その箱舟によって、世の罪を定め、信仰による義を相続する者となりました。(ヘブル11:6、7)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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