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自分の敵を愛しなさい 穂森幸一

2023年7月27日09時43分 コラムニスト : 穂森幸一
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しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもになれるのです。天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。(マタイ5:44、45)

ある人がSNSに「仏壇や神棚を壊し、火を付けて燃やし、神社の前を通りかかったら、呪いの言葉を吐くのがキリスト教だ」と投稿しているのを見てショックを受けたことがありました。

イスラム過激派がアフガニスタンのバーミヤン遺跡で、岩山に彫られた仏像を爆破したとき、その愚行を世界中が非難しました。過激派からすれば、偶像崇拝の場所など吹き飛ばしてしまえということだったのかもしれませんが、世界的に評価された文化遺産は消滅してしまったのです。

鹿児島の川辺という地区は、仏壇製作の盛んな所です。見学に行ったことがあるのですが、木材に彫刻をするところ、漆を塗るところ、組み立てを行うところ、金箔を貼るところ、絵を描くところというように、完全に分業化していました。とても技術力が高く、見る人を圧倒します。この工法を棺に生かせないかと試みている人がいます。国内の富裕層だけでなく海外からも引き合いが来ているようです。

この仏壇製作の盛んな鹿児島でちょっとした事件が起きたといううわさを耳にしたことがあります。ある教会の信者が、家にあった仏壇の処理に困り、牧師に相談し、人気のない海岸に運び、牧師と二人で燃やしたそうです。

このことは近隣の住民の知ることとなり、牧師は伝道できなくなり、その地を去っていったそうです。恐らく近所の人々にはキリスト教過激派に思われて、相手にしてもらえなくなったのかもしれません。

私は仏壇の処理について、仏教の僧侶に尋ねたことがあります。仏壇は設置するときに魂が込められているから、そのまま処理することはできないというのです。魂を抜かないといけないそうです。仏壇の中心部に小さな仏像か仏陀の名前を記した紙が貼ってあるそうです。それを取り外すと、仏壇はただの家具になるそうです。取り外したものは、お寺に返納すれば何も問題ないということです。

私はこのことを通して、主イエスが語られた「カイザルのものはカイザルに、神のものは神に返しなさい」(マタイ22:21)という言葉を思い出しました。

明治時代の初めに、廃仏毀釈というのがありました。これから日本は新しい時代になるから、仏教を捨てて神道だけで立つのだといって、全国の仏教寺院を壊し、焼き討ちをしました。特に鹿児島では、島津の地元ということでその動きが激しく、1100カ所の寺院が破壊され、多数の僧侶が殺害されました。また、国宝級の仏像や仏教美術が失われました。

仏教徒は岩穴に隠れ、あるいは山間部に逃れて礼拝していましたので、「隠れ念仏」と呼ばれていました。あまりにもひどい迫害で、お寺が壊された後に、神社が建ちました。また、破壊が激しく、寺院の痕跡さえも消してしまったので、お寺の名前は地名として残っているけれども、どこにお寺が存在していたのか分からない所もあります。今でも仏教徒の中には恨みやしこりが残っています。

私は鹿児島県宗教者懇話会で活動していますので、ボーダーレス牧師などとやゆされますが、時には仏教と神道の橋渡し役をすることもあります。暴力と破壊からは恨みしか生まれません。共に平和を願い「自分の敵を愛する心」から前に進むことができると思います。

自分と気心の通じるグループ内でしか交流せず、自分と関係のない世界はまるでないもののようにスルーしている人もいます。しかし、自分の周りの人たちに関心を持つことを忘れてはいけないと思います。

ズームを通してではありますが、世界各地のクリスチャンたちと祈りの時を持っています。彼らが日本に関心を持ち、祈っている姿に心を打たれます。それに引き換え、私は自分の身の回りのことで精いっぱいで、海外の人々のニーズに疎いことに反省しています。やはり日々の祈りの中で、国内だけでなく海外にも思いを広げなければなりません。そのためには海外の情報を取得する必要があります。

また、仏教や神道の人々の心の思いや悩みなどを理解し、受け入れようとしていただろうかと考えさせられます。宗教が違うというだけで、別次元の存在みたいに捉えるところがあったのではないかと思います。「自分の敵を愛し、迫害する者のために祈る」とは、とても奥の深い教えではないでしょうか。

自分を愛してくれる者を愛したからといって、何の報いが受けられるでしょう。取税人でも、同じことをしているではありませんか。また、自分の兄弟にだけあいさつしたからといって、どれだけまさったことをしたのでしょう。異邦人でも同じことをしているではありませんか。(マタイ5:46、47)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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