オリブ山病院(田頭真一理事長、沖縄県那覇市)は、6月27日から7月8日まで同院で行われる第2回「臨床牧会教育」(Clinical Pastoral Education=CPE、主催:オリブ山病院)の受講者を募集している。開催は3年ぶりとなる。
胃がん治療分野の第一人者である淀川キリスト教病院の笹子三津留外科特別顧問をはじめ、日本初のホスピス緩和ケアチームを置いた同院の白方誠彌(せいや)名誉院長や柏木哲夫名誉ホスピス長など経験豊富な講師を迎え、約2週間にわたって臨床牧会に関する集中的な学びを行う。
CPEは、欧米では広く行われているチャプレン研修で、主にスピリチュアルケアについて学ぶ。今回はさらに、日本の医療の在り方や病院経営、チームケアなど多方面にわたる学習と実習を行う。病院伝道に関わっているか、関心のある牧師や信徒の参加を期待しているという。
開催の目的と講師は次の通り。
開催の目的
1. キリスト教理念に基づく全人医療に関して、基本的な理解を深めさせ、理念と乖離(かいり)したものではなく、理念の具現化としての臨床や経営運営としての医療宣教を成し遂げる教育訓練の場とする。
2. 病院チャプレン、教会牧師、信徒、およびキリスト教病院管理者への教育の機会を提供し、お互いの連携を深め、社会において全人医療を提供するための基盤づくりの機会とする。
<外部講師>
笹子三津留氏(淀川キリスト教病院外科特別顧問、兵庫医科大学名誉教授):「クリスチャンとしての医療専門職(医師)」「理念講演会」
白方誠彌氏(淀川キリスト教病院名誉院長、日本キリスト教病院協会名誉会長):「日本の医療の岐路に立って考えること」
柏木哲夫氏(淀川キリスト教病院名誉ホスピス長、日本ホスピス財団理事長、日本スピリチュアルケア学会理事長):「いのちを輝かせるもの」「老いを育む」
島田恒氏(関西学院大学客員講師、経営学博士):「理念と経営」
大野高志氏(衣笠病院チャプレン):「弱さで結ばれる実り」
尾内俊雄氏(淀川キリスト教病院経営企画室参与、関西学院大学・地域医療経営人材育成プログラム実行委員会委員):「キリスト教理念とマネジメント(実践、教育)」
上里さとみ氏(沖縄県立看護大学講師):「クリスチャンとしての医療専門職(看護師)」
宮島義人氏(特定非営利活動法人「パウル会」理事長、特定医療法人「新生病院」副理事長)
堀下和紀氏(社会保険労務士法人「堀下&パートナーズ」代表、特定社会保険労務士):「なぜ組織に心理的安全性が必要なのか」
糸数盛夫氏(みくにグループCEO、キリスト教牧師、看取り士):「看取りとスピリチュアルケア」「看取り士の働き」
中野智子氏(バルナバ看取りステーションセンター長、看取り士上級、看護師):「看取りとスピリチュアルケア」「看取り士の働き」
<オリブ山病院内部講師>
田頭真一氏(理事長)、宮城航一氏(医師)、德和子氏(医師)、具志堅正都氏(チャプレン)、仲本賢一郎氏(法人事業統括本部長)、有澤千代美氏(法人看護・人事経営統括〔オリエンテーション〕)、渡口めぐみ氏(緩和病棟課長)、宮里勝子氏(相談課課長)
定員20人。定員になり次第受け付けを終了する。新型コロナウイルスの感染状況によっては、オンライン開催、あるいはハイブリッド開催(リアル開催とオンライン開催の併用)になる場合がある。申し込み・問い合わせ先は、オリブ山病院伝道連携室(メール:[email protected]、電話:098・886・1150〔内線492、493〕)。