指定暴力団「山口組」から昨年分裂した「神戸山口組」の有力団体である「山健組」系の広瀬元則元組長(43)=大阪市=ら男3人が10日、マンションの一室で拳銃を所持していたなどとして、銃刀法違反(加重所持)容疑で逮捕された。産経新聞が伝えた。
同紙によると、拳銃が見つかったのは大阪府東大阪市のマンションで、山健組の傘下組織の拠点とみられるという。警察は昨年11月、このマンションの一室に出入りしていた広瀬容疑者の部下の男(39)を同法違反容疑で逮捕。この男の携帯電話の履歴や、マンション内で見つかった指紋から、広瀬容疑者ら3人が浮上したという。
マンションからは、実弾6発が入った拳銃1丁と別に実弾3発が見つかった。いずれも1つのポリ袋にまとめて入れられ、タンスの中に隠されていたという。同紙によると、警察は山口組分裂に伴う抗争に絡んで拳銃を用意していた可能性があるとみているという。
山口組の分裂をめぐっては、山口組と分裂した神戸山口組との間での大々的な抗争はこれまでのところ伝えられていないが、分裂に伴うとみられるトラブルは散発的に伝えられている。
今年1には、山口組系「一道会」の福岡市の事務所に火炎瓶が投げ込まれる事件が発生。その4時間前には、一道会から神戸山口組へ移った組員と密接な関係にあった男性が複数の男に襲われ、負傷する事件が起きていた。
また昨年12月には、山口組系「秋良(あきら)連合会」の大阪市の事務所に、車が何度もバックして突っ込み、事務所の扉や壁が大破する事件が起きている。