仙台市泉区の市立中学2年の男子生徒(14)が3日朝、自宅の自室で首をつった状態で発見された。病院へ搬送されたが死亡が確認された。自殺とみられており、仙台市教育委員会や学校は、全校生徒にアンケートなどを実施し、いじめがなかったか調査する。国内各紙が伝えた。
河北新報によると、生徒は3日午前6時10分ごろ、自室で首をつった状態で発見された。家族が119番通報し、母親が午前7時5分ごろ、学校側に生徒が自殺で亡くなったことを伝えた。
生徒の自室の机の上には、メモ書き用のノートがあったが、いじめや自殺を示唆する内容はなかったという。読売テレビによると、書かれていたのは世間に対する要望のような内容だったという。同紙によると、これまでのところ、自殺がいじめによるものかどうかを示す証言は得られてなく、自殺する前日の2日も、生徒は普段と変わらない様子で通学していたという。
一方、産経新聞によると、昨年7月に学校が実施したアンケートでは、友人関係が「最悪」だとし、「きもいと言われる」などと書いていたという。こうした記述があったため、教諭が面談していたが、生徒は「(トラブルは)今はない」などと話し、アンケートに書いた内容については具体的に話さなかったという。一方、昨年6月には、部活の後輩3人が生徒の自転車を壊すなどのいたずらをしていたことが確認されている。
河北新報によると、仙台市では2014年9月、泉区の別の中学校に通う1年の男子生徒(当時12)が自殺しており、この際は学校側が「転校した」とうその説明をし、仙台市教育委員会も約1年にわたっていじめを公表していなかった。
読売テレビによると、生徒の自殺があった今回の中学校では、いじめについての調査を進めているが、他の生徒にはまだ説明しておらず、保護者と相談した上で対応を決めるとしている。