南部バプテスト連盟やゴードン・コンウェル神学校シャーロット分校など、25以上の影響力あるキリスト教団体と指導者による初めての会議「2015年多民族教会開拓者サミット」が18日、19日の両日、米ノースカロライナ州シャーロットで開かれた。
会議では、北米でどのように多民族教会を建て上げ成長させていくか、またこれからの7~10年間で1000の多民族教会を設立するための方法について討論し、情報交換した。モザイクス・グローバル・ネットワーク(以下、モザイクス)と、ゴードン・コンウェル神学校の福音的リーダーシップ開発センターの共催で行われた。
会議では、今後10年間で1000の多民族教会を設立するための構造的パートナーシップについて討論したほか、2020年までに多民族教会の割合を全体の20%にするという目標を達成するために、現在北米にある教会の20%にいかに働きかけていくかを議論した。
モザイクスは公式サイトの中で、「地域教会」が米国の「偏見をなくし、私たちの社会にまだ深く根づいている制度上の人種差別の名残を取り除く」努力をするための一員となる必要を強調している。
モザイクスの共同設立者マーク・デイマズ氏は、2013年のインタビューで、「この国にある多くの教会が、民族的にも経済的にもそれぞれに分かれている有様は、確かに神の心を痛めています。そして、100年以上前に日曜日の朝が週のうちで最も分離されている時間だといわれた時から、ほとんど変わっていないのです」とコメントした。
モザイクスの公式サイトでは、「調査によれば、米国にある全教会のうち86%以上が分離されており、80%以上の教会では、単一の人種または民族的グループの会員しかいません」と強調されている。
「問題点はここにあるのです。この多様性と冷笑主義が増した世界において、全ての人へ向けた神の愛のメッセージが、民族的に分離している教会の教壇や信徒席から語られているようでは、人々はもはやそのメッセージを信用しないということに、私たちは気づかなければなりません」
弁士、作家であり人身売買反対運動の活動家でもある、ゴードン・コンウェル神学校福音的リーダーシップ開発センターの副代表ナターシャ・シストランク・ロビンソン氏は、同センターとモザイクスの協力関係について、「このパートナーシップが目標としているのは、多文化が共生する教会を指導するという文脈において、キリスト教徒に対し会議の場、コーチングの場、また助言の場となる重要なリソースとしてこのシャーロット分校を活用することです。このパートナーシップは、センターに対し新しいビジョンを与え、活性化させ、進むべき方向を与える努力の手始めなのです」と話した。
この会議では、多くの教派、神学校、ネットワークが北米地域での多民族教会運動を前進させるために参加した。エバンジェリカル・カベナント・オーダー・オブ・プレスビテリアン、ウェスレアン教会、ニュー・シング・ネットワーク、アーバン・アイランド・プロジェクト、カベナント神学校、オザーク・クリスチャン・カレッジなどが参加団体に名を連ねた。
モザイクスの初の多民族教会会議は2010年に開かれ、米国内31の州と4カ国から400人以上が参加した。2013年の多民族教会会議には、900人以上の教会指導者が参加し、ジム・ウォリス氏、ジョン・パーキンス氏、チョコ・デ・ジェズス氏、スンチャン・ラー氏、チョ・ユージン氏などのゲストスピーカーが招かれた。
モザイクスは、4月27日~30日にはフロリダ州タンパで開かれる、エクスポネンシャル・イーストという地域会議を主催する予定。集会のテーマは、「スパーク:増殖する文化に火を付ける」だ。