東京のお茶の水クリスチャン・センターで毎週木曜日に行われている、ニューホープ東京の「ミッドウィークサービス」が5日も行われた。
ニューホープ東京は、米ハワイ州で最大のプロテスタント教会であるニューホープ・クリスチャン・フェローシップを母体とする教会。2000年3月からタロ・サタラカ牧師の牧会のもと活動をスタート。英語・日本語の2カ国語での礼拝を行っている。コンテンポラリー・ゴスペルミュージックの賛美歌や、ゴスペルフラ、手話を用いたサインダンスをはじめとしたさまざまなダンスやビデオなどを使い、「福音」(イエス・キリストがもたらした良き知らせ)を実生活に起こるさまざまな問題とその解決につながるよう、分かりやすく伝えている。
母教会には、ハワイ・オアフ島を中心に約2万人が通う。ニューホープ東京も現在300人が通うまでに成長した。創立15周年記念として、今月には28日(土)にイベント(ワーシップ・メドレー、ゲーム、フェローシップ)、29日(日)に特別礼拝が予定されている。
木曜日の礼拝は、人々の霊的な養いや励ましを目的としており、日曜礼拝に来られない人や平日に礼拝に参加したい社会人などを対象にしている。この日は「健全になるために」をテーマに、「何を食べて生きているか気にしてみよう」と題したメッセージ。畠山祐樹さんが食べ物と体の仕組みを例にして話した。
ある分子生物学教授の話によると、人間は食べ物に含まれるタンパク質を細かいアミノ酸に分解し、体のいたるところにまで届けて、体組織として作り変えているのだそうだ。畠山さんは、「きょう食べた物は、あしたの自分になっている。だから、もしファーストフードばかり食べるなら、あしたの自分はファーストフードで作られることになる。魂でも同じことが言えるのではないでしょうか」と、半分冗談を交えつつ話す。
イエスが悪魔に試される場面(マタイ4章、ルカ4章)でも、イエスは申命記8章3節を引用し、「人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」と言って悪魔を退ける。このように魂が健全に生きるために必要な食べ物は、神の言葉だと説いた。また、実践的な考え方として、「Doing(行い)の前にBeing(あり方)を気にします。Doing は Being の結果なので、それを無視して何かをするのは不健全ではないでしょうか?」と畠山さんは語り掛けた。
さらに、ヨハネによる福音書6章30~35節を引用し、人間の魂に本当に必要なものは、神から与えられると説明。同時に、それとは逆に世の中に溢れるさまざまなものを、まるでファーストフードのように魂に取り入れていることはないか、と話した。そして、「神様の言葉を食べることによって、人間は神様に似た者になっていくし、イエスは求める人には必ず与えるので、望み続けることが必要です」と締めくくった。
ニューホープ東京は、「クリスチャンじゃないと教会には行けないんですよね?」という人でも、オハナ(ハワイの言葉で家族)のように来られるよう、礼拝後のスモールグループやフェローシップについても礼拝中にアナウンスする。この日集まった人々も牧師を交えて礼拝で感じたことや、近況などを気軽に話して食事などを楽しんだ。
メッセージを担当した畠山さんは、「ニューホープという教会は、日曜礼拝をクリスチャンではない人が来やすいように開いている教会なので、必然的にクリスチャンは彼らに仕える形が多くなります。でも、奉仕者もみんな普通の人間ですから、必ずどこかで養われ、励まされる必要がある。ミッドウィーク礼拝がそのような場所になればいい」と語ってくれた。