【CJC=東京】聖書マルコによる福音書のパピルス断片が、エジプトのミイラマスクから発見された。現存するものとしては最古の可能性がある。米メディア「ブレイズ」が報じた。
ミイラマスクのために使われていたパピルスをはがして検査したところ判読できる文字が発見され、紀元90年ごろのものと判定された。パピルスは公開される前にさらに検査することになっているが、本物であることが確認されれば、マルコによる福音書について新たな発見も予想される。
米ケンタッキー州ルイビルのボイス大学のデニー・バーク教授(聖書学)は、問題のパピルスが1世紀のものなら「重大な発見」だという。「新約聖書のテキストで1世紀の『証拠』を得られることは予想されていなかった。マルコによる福音書の断片がエジプトで発見されたとなると、驚きはさらに大きい。現物はそれよりも数十年前にペンで書かれていたことと推測させられる」と、教授は自身のブログに書き込んでいる。
「ブレイズ」は、断片について研究者が触れたのは2012年2月だった、と報じている。