世界的な伝道者、ビリー・グラハム氏の96歳の誕生日を記念し、彼の新しいメッセージ動画が今年11月7日に公開される。現在制作段階にあるこの動画「Heaven」は、ビリー・グラハム伝道協会(BGEA)によるキャンペーン「My Hope 2014」に合わせて公開され、各地域教会の伝道ツールとして用いられることになる。
「伝道は、教会活動の中で最も難しいパート。しかし、地域の教会にとって、伝道がうまくいっていることは、教会が健康的であることと密接に関係がある」と語るのは、My Hopeの副会長スティーブ・ローズ氏。「私たちは、牧師たちが教会の人たちに対し愛を持って接することができるよう励まし、寄り添いたいのです。私たちの団体は、地域の教会はその教会にしかできないものを持っているがゆえ影響力がある、と考えています」
米調査会社バルナ・グループによれば、ボーンアゲイン・クリスチャンの73パーセントは、彼ら自らがイエス・キリストのことを周りの人たちに伝える責任があると感じている。しかし、過去1年間に実際に誰かにイエスのことを話した経験があったという人は、52パーセントに落ち込む。また、「福音派」と呼ばれる、イエスのことを伝えることに責任を感じ、伝道において非常に熱心といわれる人たちにおいても、過去1年で福音を誰かに伝えた経験があったのは、31パーセントだけだった。
「My Hope 2014」は、番組を放送するに当たり、地域教会と提携していくことに焦点を置く。今秋から視聴可能となる新しい伝道番組の利用は無料で、この希望に溢れるメッセージ番組を各教会で役立ててもらう方針だ。グラハム氏の新動画「Heaven」では、初公開映像に加え、信仰における現実的な話を取り上げる。信仰における現実的な話を取り上げるのは、前回制作され反響を呼んだ動画「The Cross」と同様。また、昨年のMy Hopeキャンペーンと同じく、ビリー・グラハム氏の自宅での撮影となる。
今年11月に行われるこの「My Hope 2014」のキャンペーンでは、教会や個人が、それぞれの近所や家族、友人のために祈り、伝道し、教会のイベントに誘うことを励ます。教会や集会で、この新しい動画が効果的に用いられることが期待される。
ビリー・グラハム伝道協会によれば、昨年のMy Hopeキャンペーンでは、11万人がイエス・キリストを救い主として受け入れたという。今年のイースターには、全米の諸教会が集まるイベントがあり、その中で動画「The Cross」の成果を報告し合う機会が持たれた。My Hopeのスタッフが耳にしたのは、この動画が礼拝、スモール・グループ、地域の映画館、刑務所、地域の貧しい人々のために教会が運営する救護所など、ありとあらゆる場所で用いられたということだ。
「どんな形や方法で教会や個人がこの動画を用いるにしても、まずは祈りから始まるのです」と、「My Hope 2014」と、My Hopeの英国版として今年行われる「My Hope UK」での取り組みを目の当たりにしているローズ氏は付け加える。「あなたの知っている人で、イエス・キリストと関係を持つことにより、人生に希望を持ってほしいのは誰ですか。まずはその人たちのために具体的に祈り始めることです。すべては個人個人の祈りから始まっていくのです」
My Hopeとは?
2002年に始まり、アフリカ、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、中東の59カ国で活動が行われている。ビリー・グラハム伝道協会によると、これまで30万以上の教会と400万の家庭が活動にかかわり、1千万人以上がイエス・キリストによって救われ、再び自分の人生をイエスにささげるという決断をしたと報告されている。