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先立ち行く主イエスに従い進む

先立ち行く主イエスに従い進む-マルコの福音書講解説教-(42) 宮村武夫牧師

2014年2月15日21時57分
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死にて葬られ、陰府にくだり
マルコの福音書15章42節~47節

[1]序

(1)今回の箇所、マルコ15章42~47節を味わうに当たり、まず最初の42節に注意したいのです。マルコの福音書では、一つのまとまった箇所・記事の最初の節で、それがいつ・時、どこ・場所での出来事かを伝えるのが普通です。参照、今回の箇所の直前33~41節では、33節。

これは、他の福音書においても同じです。さらに聖書を読み味わうとき、その箇所がいつ・時、どこ・場所での出来事かに意を注ぐことは大切です。いつ・時、どこ・場所をこまめに注意することにより、歴史的センスを深めたいのです。

42節において、いつ・時について、「すっかり夕方になった」、「その日は備えの日」とマルコは二重に強調しています。

一日のいつなのか、朝か昼か、それとも夜か。一日の時の流れ、これを軽視したり、まして無視などしないのです。さらに「その日は備えの日」とあるように、日々を漠然(ばくぜん)と見、なんとなく過ごすのではない。「この日、何の日」、この確認は、決して軽いことではありません。

ここでは、「備えの日」とあります。ユダヤの人々は安息日に日常的なことをしないようにと、安息日の前日に翌日の食事などの用意をし、安息日を迎える備えをしたのです。それを初代教会も継承。

ユダヤでは、夕方日が沈む時から一日が始まり、翌日日が沈む時までを一日と考えていました。参照、創世記1章5節、「夕があり、朝があった。第一日」。

ですから、「夕方になった」とは、備えの日が始まったとの意です。

(2)「備え」、「準備」と言えば、お茶・茶道の初歩を通して教えられています。

「降らずとも傘の用意を」
「刻限(こくげん)より早めに」

また一人の方のことを忘れることができません。青梅キリスト教会小作伝道所の小林きそ老姉の主日礼拝に対する備えの姿です。からだがご不自由だった姉妹の、数日に及ぶ備え。

なお戦前の海軍では、「5分前」の実践を強調。

以上に見る興味深い42節で始まる今回の箇所を、アリマタヤのヨセフと、使徒信條において「死にて葬られ、陰府にくだり」と告白されている、主イエスの死と葬りの二つを中心に味わいます。

[2]アリマタヤのヨセフ

「アリマタヤのヨセフ」は、「有力な議員」で、主イエスのからだについてピラトと交渉できる立場にあったのです。また「岩を掘って造った自分の新しい墓」(マタイ27章60節)とある、彼の経済的な状態の推察。

このように恵まれた立場にあった「アリマタヤのヨセフは、思い切ってピラトのところに行き、イエスのからだの下げ渡しを願った」(15章43節)のです。人々の主イエスに対する敵意とあざけりを自らわが身に引き受けてもよいとはっきりした覚悟で行動しています(参照・ヘブル10章33、34節)。

ペテロに代表される、主イエスの弟子たちの姿(14章50節、66~72節)、その不信仰や臆病(おくびょう)とは対照的。

この勇気に富む行為の背後にある、ヨセフの主イエスに対する愛と尊敬がいかに深いか、「みずからも神の国を待ち望んでいた人」(15章43節)と、マルコは間接的表現をもって記しています。

主イエスの地上での生涯の始めにおいて、母マリヤの夫ヨセフが幼子イエスを身の危険をも顧(かえり)みず、守っています(マタイ2章13~15節)。そして今、もう一人のヨセフなのです。

[3]「死にて葬られ」

(1)「死にて」
①主イエスの死の現実をマルコは、重ねて強調。
「ピラトは、イエスがもう死んだのかと驚いて」(44節)
「イエスがすでに死んでしまったかどうかを問いただした」(44節)
「百人隊長からそうと確かめてから」(45節)

主イエスが仮死状態で十字架から降ろされたとする空想や、主イエスの復活を疑う不信仰に対して、主イエスの死がいかに現実的であり、復活が確実な事実であるかマルコは読者の心に刻みつけるのです。

②主イエスの死の意味
マルコは、主イエスの死の現実性を強調すると同時に、主イエスの死がどのような意味を持つか、その意味を明示しています。

すでに38節では、「神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた」と。そうです。エルサレムの神殿の至聖所への入り口にかかっている幕(参照・ヘブル9章3節)が真二つに裂けたのです。これは、主イエスの死と復活によって始まり、全世界を巻き込む神の恵みの統治を指し示しています。主イエスを通して、父なる神へいたる道が新しい意味で開かれたのです。

「私たちは、イエスの血によって、大胆にまことの聖所に入ることができるのです。イエスはご自分の肉体という垂れ幕を通して、私たちのためにこの新しい生ける道を設けてくださったのです」(ヘブル10章19、20節)。参照、ヨハネ14章6節。

主イエスの十字架の痛みは、肉体的な痛みと共に、さらに深い苦悩をともなうものです。父なる神に背を向けている人間の身代わりとなり、その咎(とが)を身に負われ呪いを受けてくださったのです(ガラテヤ3章13節)。参照、15章34節、「そして、三時に、イエスは大声で、『エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ』と叫ばれた。それは訳すと『わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか』という意味である」。

主イエスの十字架上での死がどれほどの苦しみであり、どれほどの痛みの中で死が現実となっているか、あのペテロが後年深く掘り下げ表現。

「キリストは罪を犯したことがなく、その口に何の偽りも見いだされませんでした。ののしられても、ののしり返さず、苦しめられても、おどすことをせず、正しくさばかれる方にお任せになりました。そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるためです。キリストの打ち傷のゆえに、あなたがたは、いやされたのです」(Ⅰペテロ2章22~24節)

(2)「葬られ」
①「からだ」の重視
今回の箇所で、主イエスのからだがどれほど重視されているか特に注意を払う必要があります。

(ⅰ)「イエスのからだの下げ渡しを願った」(43節)
ここで用いられている、「からだ」(ソーマ)と訳されていることばは、新約聖書で繰り返し用いられている大切なことばです。ここに見るように、文字通り主イエスのからだを指し、主イエスの受肉(全き神が全き人となり給うた)の事実を証言しています。

もうひとつの大切な用例は、主イエスのからだとしての教会を指す場合。

「あなたがたはキリストのからだであって、ひとりひとりは各器官なのです」(Ⅰコリント12章27節)

(ⅱ)「イエスのからだをヨセフに与えた」(45節)
ここで「からだ」と訳されていることばは、43節の場合とは違い、新約聖書では、マタイ14章12節、24章28節、マルコ6章29節、15章45節、黙示録11章8、9節だけでしか用いられていません。

前田訳では、43節を「イエスのお体を求めた」、45節を「なきがらをヨセフに渡した」と訳し分けています。

(ⅲ)「イエスを取り降ろしてその亜麻布(あまぬの)に包み」(46節)
「イエスを取り降ろす」とは、主イエスのからだを取り降ろしたこと。

(ⅳ)主イエスのからだと共に、私たちのからだも重視(Ⅰコリント6章19、20節など)

②葬り、葬儀は何のために
次回において、「埋葬の用意にと」(14章8節)を中心に。

[4]結び

「陰府にくだり」。福音書の記事には、この点について直接言及されていないように見えます。それなのに、使徒信條においては、なぜ「陰府にくだり」と明言されているのでしょうか。またその意味・重みは。幾つかの点を確認。

①「陰府にくだり」とは、主イエスの十字架の苦悩がいかばかりであるかを示すものとの理解。

②現実の地上の歴史のただ中で、地獄としか言いようのない場所や事柄の中でも、十字架の主イエス、復活の主イエスは、なおご統治なさっている(マタイ28章18~20節)。主イエスのからだなる教会は、戦闘の教会として、どのような場からも、どのような事柄からも逃げず、また言い訳せずに、そこで、その現場で主イエスに従う。

③「主が私たちのために死んでくださったのは、私たちが、目ざめていても、眠っていても、主とともに生きるためです」(Ⅰテサロニケ5章10節)の理解の深まり。

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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