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先立ち行く主イエスに従い進む

先立ち行く主イエスに従い進む-マルコの福音書講解説教-(30) 宮村武夫牧師

2014年2月3日12時19分
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宮村武夫牧師+

神のものは神に
マルコの福音書12章13節~17節

[1]序

今回の聖書の箇所、特に17節の「カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい」に焦点を合わせ、味わいます。

その備えてとして、二つの点に注意したいのです。第一には、今回の聖書箇所の流れ・大筋と第二に前後関係を注意したいのです。

(1)聖書箇所の流れ・大筋
イ)「彼ら」(13節)は、誰か。12章1節や12節の「彼ら」と同じく、11章27節の「祭司長、律法学者、長老たち」を指し、パリサイ人やヘロデ党の数人は、彼らから送られたのです。

誰が本来の敵対者であり(参照・8章31節、14章1節、15章1節)、誰がその手先に過ぎないか、見分ける必要。

ロ)「パリサイ人とヘロデ党」は、民族の伝統に忠実であろうとする立場とローマの勢力に協力する立場の違いで、互いに敵対関係にある人々でした。しかし主イエスに対する攻撃においては、手を結ぶのです。

彼らは、教師に学ぶ生徒の振りをして行き、主イエスのもとに質問する動機・意図は、「イエスに何か言わせて、わなに陥れよう」と悪意に満ちたもので、敵対者による鋭い攻撃です。

ですから「先生。私たちは、あなたが真実な方で、だれをもはばからない方だと存じています。あなたは人の顔色を見ず、真理に基づいて神の道を教えておられるからです」(14節)と一見ほめ言葉に思えるものが、皮肉か心にもないものであるのは、もちろんです。

同様に、「カイザルに税金を納めることは律法にかなっていることでしょうか、かなっていないことでしょうか。納めるべきでしょうか、納めるべきでないのでしょうか」(14節)も、巧妙な「わな」なのです。

なぜなら税を納めると答えるなら、熱心党の主張に同調的な民衆の支持を得られなくなり、反対に税を納めることに否定的であれば、そくローマ官憲から反逆者とのレッテルを張られることになります。

しかし主イエス、「彼らの擬装を見抜いて」(15節)、17節、「カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい」に見る宣言をもって、彼らの魂胆(こんたん)を打ち破られ、彼らは、「驚嘆」(17節)するしかなかったのです。

②前後関係
11章27節から12章12節を通観して、主イエスの「権威」が中心課題になっている事実を見てきました。11章28、29、33節で、「何の権威」によるかが繰り返し焦点となっていました。

また12章1~12節のたとえで、主イエスがご自身を、父なる神の「愛する息子」(6節)と自認し、主張している事実がここで効果を現します。

この「権威」をめぐる激突こそ、主イエスを十字架へと駆り立てたものです。主イエスの権威については、マタイ28章18~20節が大切な基盤です。

当時の時代背景である、ローマ皇帝の神格化・権威との切り結びで受け取る必要があります。また私たちにとっては、明治維新以降の天皇制、天皇の権威、特に1930年代以降のそれとの関係で受け止める必要があります。

[2]「カイザルのものはカイザルに返しなさい」

(1)パリサイ人たちは、理論上、また熱心党は実際にローマの支配を認めず、税を納めることを否定していたのです。この熱心党の主張が人々を動かし、66~73年のユダヤ戦争へと引き込み、エルサレムは70年滅亡するのです。

(2)熱心党やパリサイ人たちのスローガンは勇ましいけれども、現実として、ローマの支配を、主イエスはデナリ銀貨を通し明らかにします。

カイザル・ローマ皇帝。当時のローマ皇帝はティベリウス。デナリ銀貨には、彼の肖像と共に、「崇拝すべき神の崇拝すべき子、皇帝ティベリウス」と刻まれていたのです。

[3]「そして神のものは神に返しなさい」

(1)ここで「そして」と訳されていることばは、「しかし」と訳した方が、全体の流れが明らかになります。

カイザルの権威は、好きでも嫌いでも、現実として存在するのです。存在そのものは、認めなければならないのです。

しかし、それは生ける神の権威の下にある一部に過ぎないのです。ローマ皇帝の権威は、決して無制約ではないのです。カイザル・皇帝の上に、主なる神のご統治があるのです。

(2)ローマ皇帝に結び付けられている、礼拝を求める栄光要求を、真にふさわしい唯一のお方に返す、と主イエスは明言。

(3)こうして、主イエスはローマ皇帝の神格化を打ち破られるのです。

[4]結び

カイザルのものと神のもの、この両者の関係について、私たちの間での理解を確認したいのです。カイザルのものを政治権力・国家を指し、神のものが宗教・教会を指すと見る場合が少なくありません。そして三つの異なる立場の主張がなされて来ました。

①政治権力・国家が宗教・教会を統治

②宗教・教会が政治権力・国家を統治

③政教分離
↑
↓
私たちの理解、神のもとに政治権力・国家、宗教・教会。政教の分離だけでなく、それぞれが、主なる神から与えられた恵みと責任。

◆領域主権の教えと実践
万物の創造者なる神の統治のもとに、国家、教会などあらゆるものがそれぞれの領域で役割、責任そして尊さを与えられている。一つの領域が他の領域を支配したり、隷属させることは許されないのです。

「神は仰せられた。『ここに近づいてはいけない。あなたの足のくつを脱げ。あなたの立っている場所は、聖なる地である。』また仰せられた。『わたしは、あなたの父の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。』モーセは神を仰ぎ見ることを恐れて、顔を隠した。主は仰せられた。『わたしは、エジプトにいるわたしの民の悩みを確かに見、追い使う者の前の彼らの叫びを聞いた。わたしは彼らの痛みを知っている。』」(出エジプト3章5~7節)

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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