【CJC=東京】教皇ベネディクト16世は10月28日、バチカン(ローマ教皇庁)科学アカデミーで講演し、理論物理学者スティーブン・ホーキング氏の説に間接的な反論を展開、宇宙は神の創造物だと言明した。
ホーキング氏は9月出版した著書『グランドデザイン』で、宇宙誕生に神が必要ないことは物理学の法則に示されていると主張している。
米CNN放送(日本語電子版)によると、教皇は「科学者は世界を創造しているわけではなく、それについて学び、まねようとしている」とし、科学者の役割は普遍の法則を創造することではなく観察することにあると強調、そこから導き出される結論として「人間ではない全能の知恵が存在し、それが世界を支えていることを認めざるを得ない」と述べた。
教皇は、科学アカデミーについても「教会が科学研究を重んじ、科学の熱意に感謝していることの証し」だとしている。