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ワールドミッションレポート

ワールドミッションレポート(6月15日):ニカラグア 独裁政権下で真理を語る代価

2026年6月15日22時45分 執筆者 : 石野博
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関連タグ:ニカラグア
世界宣教祈祷課題(10月7日):ニカラグア+
ニカラグアの都市グラナダの大聖堂(写真:Sebastian Scheper / CC BY-SA 4.0)

中央アメリカに位置するニカラグアは、人口の大多数がキリスト教徒であるが、この国では今、かつてないほど信仰者たちが深刻な危機に直面している。今年の「ワールド・ウォッチ・リスト」で32位に位置するニカラグアは、ダニエル・オルテガ大統領とその妻ロサリオ・ムリジョ副大統領による強権的な独裁体制が敷かれている。彼らは、社会の不正や人権侵害に対して声を上げる教会やキリスト教団体を「体制を脅かす不安定要因(敵)」と見なし、徹底的な弾圧を加えている。

2018年に全国的な反政府デモが勃発して以来、教会への締め付けは年々エスカレートしてきた。カトリックの聖職者たちは投獄や国外追放、軟禁の標的となり、プロテスタントの牧師や信徒であっても、政府に異議を唱えれば容赦ない。彼らは監視と威嚇の対象となるのだ。教会の資産は没収され、慈善活動や教育機関の運営は突如として禁止され、礼拝堂が破壊される事件も起きている。

しかし、現在のニカラグアにおける迫害の最も恐ろしい側面は、派手な暴力や流血ではなく、日常の隅々にまで張り巡らされた「息の詰まるような監視システム」だ。当局は信者たちに政治的な忠誠を誓うよう執拗に圧力をかけ、従わない者には教会の閉鎖や法的地位の剥奪、さらには国籍の剥奪と国外追放という強硬な手段を辞さない構えだ。

このような絶え間ない緊張と恐怖の中で、当局に屈することなく勇敢に立ち向かい続ける一人の姉妹がいる。「検閲なしに福音を説き、イエスの愛と聖霊がもたらす自由を宣言する者たちこそ、彼ら独裁政権が最も黙らせたい人々です」と彼女は語る。

「聖書に深く根ざし、この国の抱える深い傷や不正に、福音の真理をもって立ち向かおうとするキリスト教です。彼らが『敵』というレッテルを貼るのは、決して真理に妥協しない真のキリスト者たちなのです」。彼女の言葉は、沈黙を強要する巨大な国家権力に対する、力強い抵抗の宣言だ。

主イエスは言われた。

からだを殺しても、たましいを殺せない者たちを恐れてはいけません。むしろ、たましいもからだもゲヘナで滅ぼすことができる方を恐れなさい。(マタイ10:28)

体制側は目に見える教会の建物を奪い、牧師たちを監視下に置くことはできても、真理を語る彼らの魂の自由までを奪い去ることは決してできないのだ。

ニカラグアの教会の守りと解放のために祈ろう。独裁体制の下で不当な監視や脅迫を受けている全ての牧師やリーダーたち、その家族たちが守られるように。資産を奪われ、活動を制限されている教会が、苦難のただ中にあっても、聖霊の知恵と大胆さをもってイエスの愛を証しし続けることができるように。

そして、国家を支配する指導者たちのかたくなな心が砕かれ、真の主権者であるキリストの御前にへりくだる日が来るよう、祈っていただきたい。

■ ニカラグアの宗教人口
プロテスタント 21・2%
単立 11・8%
カトリック 69・4%
(重複 7・5%)

◇

石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。

※ この記事は、石野博牧師の「ワールドミッションレポート」を、若干の編集を加えた上で転載したものです。
関連タグ:ニカラグア
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