式典には、来賓席というものがあります。そこには、誰かふさわしい者が座ると私たちは考えます。おそらく、主催者の良き協力者やアドバイザー、良き友に当たる人々でしょう。
聖書の預言書や黙示録には、神の御心にあるご計画が書かれていて、そのご計画遂行にふさわしい者として、神の使いや神ご自身が書かれています。ある時は神のしもべ、ある時は御使いや聖霊、御子キリストが、ご計画の実現にふさわしい者として選ばれます。
黙示録5章のメッセージを理解するには、4章の内容が重要です。簡単に説明すると、4章には、ヨハネが神から見せられた①御国への空中携挙、②御父と御座、③24人の長老とその座、④4つの生き物、の黙示について書かれています。
それは、今の時代のことで、①御国では一つの救いの門が開かれており、②一つの御座にいる御父は、ダイヤモンドや赤めのうのようで、周りは緑玉のような虹色に満ち、御前には輝く水晶に似た波のないガラスのような海が広がり、③周りには12部族の長老と12使徒の、信仰の義人が座る24の座があり、④御前には、出エジプト後に救われた12部族が、幕屋中心に東西南北4部族ごと4つの陣営に分かれて荒野を移動したことを意味する、4つの生き物がいて、御父と御子と御霊を賛美していました。
12部族の4つの陣営では、①西側はエフライム族・マナセ族・ベニヤミン族が、人間の顔を旗印に、②東側はユダ族・イッサカル族・ゼブルン族が、獅子の顔を旗印に、③南側はルベン族・シメオン族・ガド族が、牛の顔を旗印に、④北側はダン族・アシェル族・ナフタリ族が、鷲の顔を旗印に宿営しました。
1. ふさわしい者
1)また、私は、御座にすわっておられる方の右の手に巻き物があるのを見た。それは内側にも外側にも文字が書きしるされ、七つの封印で封じられていた。2)また私は、ひとりの強い御使いが、大声でふれ広めて、「巻き物を開いて、封印を解くのにふさわしい者はだれか」と言っているのを見た。3)しかし、天にも、地にも、地の下にも、だれひとりその巻き物を開くことのできる者はなく、見ることのできる者もいなかった。4)巻き物を開くのにも、見るのにも、ふさわしい者がだれも見つからなかったので、私は激しく泣いていた。(黙示録5:1〜4)
「イエス・キリストの黙示。これは、すぐに起こるはずの事をそのしもべたちに示すため、神がキリストにお与えになったものである。そしてキリストは、その御使いを遣わして、これをしもべヨハネにお告げになった」(黙示録1:1)
ヨハネの黙示録は、救い主で裁き主であるイエス・キリストからの黙示で、神に忠実なしもべたちに啓示するため、御父から御子キリストに黙示が与えられ、キリストが御使いを遣わし、少しずつヨハネに黙示を啓示して聖書全体を完結させました。
1節の「また」とは「4章の黙示の後」という意味です。つまり、ヨハネが神から見せられた、御国への空中携挙と、御父の御座の様子、24人の長老の座の様子、4つの生き物の様子、の黙示の後ということです。
1節を解説すると、「聖書を完結させる最後の黙示を書く使命を受けた私、使徒ヨハネは、御国最高権威の御座に座っておられる御父の右の手に、最終計画の黙示の巻き物があるのを見た。最後の黙示には多数のご計画があり、内側にも外側にも文字が書き記され、天地万物の創造主の権威を示す7つの封印で封じられていた」となります。
2節と3節を解説すると、「この後、一人の強い御使いが、『封印を解き、御父の黙示の巻き物を開くのにふさわしい者は誰かいるか』と大声で言っているのをヨハネは見たが、御使いや聖霊にも、キリストのいる天にも、偉大な信仰者たちのいる地にも、過去死んだ信仰の義人たちのいる地の下にも、キリストの十字架の前には、誰一人その巻き物を開くことや見ることのできる者がいなかった」となります。
4節を解説すると、「御父からの黙示を開くのにふさわしい者が、神の天界にも、人間の地上界にも、死者の地下界にも見つからなかったので、使徒ヨハネは天界で絶望し、激しく泣いていた」となります。
全知全能の神が、天と地と地下に探しても、万物の最終計画書を開くのにも見るのにも、ふさわしい者が見つからなかったので、使徒ヨハネは天国にいましたが、人間の救いのために激しく泣いていたのです。
2. ダビデの根が勝利を得た
5)すると、長老のひとりが、私に言った。「泣いてはいけない。見なさい。ユダ族から出た獅子、ダビデの根が勝利を得たので、その巻き物を開いて、七つの封印を解くことができます。」6)さらに私は、御座──そこには、四つの生き物がいる──と、長老たちとの間に、ほふられたと見える小羊が立っているのを見た。これに七つの角と七つの目があった。その目は、全世界に遣わされた神の七つの御霊である。7)小羊は近づいて、御座にすわる方の右の手から、巻き物を受け取った。(黙示録5:5〜7)
「わたしは、かつて、わが聖によって誓った。わたしは決してダビデに偽りを言わない。彼の子孫はとこしえまでも続き、彼の王座は、太陽のようにわたしの前にあろう」(詩篇89:35、36)
神は、ダビデ王の子孫に永遠の王が生まれ、その永遠の王は御父の前にいると、ダビデと全人類に誓って約束されました。
5節を解説すると、「私ヨハネが激しく泣いていると、信仰で勝利し、義人となった長老の一人が、私に言った。『絶望し、泣いてはいけない。神の約束通り、ユダ族から出た獅子である永遠の王が、ダビデから1千年後にイエス・キリストとして生まれ、サタンとの戦いにおいて、十字架の死と復活と昇天により勝利を得て、唯一信仰を完成させたので、今こそダビデを支えた根であるキリストが巻き物を開いて、7つの封印を解くことができます』」となります。
6節を解説すると、「この後、私ヨハネは、御父の御座の周りにいる救われた12部族の4陣営の4つの生き物と、信仰の義人である長老たちと使徒との間に、いけにえとなったイエス・キリストである小羊が立っているのを見た。勝利者イエス・キリストには、万物の主権者を表す7つの角と、万物を見通す7つの目があった。その目は、全世界の教会に遣わされた7つの御霊である」となります。全世界の統治者イエス・キリストは、教会の御霊により万物を見通します(黙示録1:4、20)。
7節を解説すると、「罪の赦(ゆる)しのために処刑された小羊キリストは、復活し、天に昇り、ダビデ王の子孫として悪魔に勝利し、永遠の王である祭司となり、全世界の統治者にふさわしい者として、御座に座る御父の手から、最後の審判と新天新地に至る最終計画の黙示録である巻き物を受け取った」となります。聖書の預言と黙示が、統治者イエス・キリストによって実現されるのです。
3. 彼らは地上を治める
8)彼が巻き物を受け取ったとき、四つの生き物と二十四人の長老は、おのおの、立琴と、香のいっぱい入った金の鉢とを持って、小羊の前にひれ伏した。この香は聖徒たちの祈りである。9)彼らは、新しい歌を歌って言った。「あなたは、巻き物を受け取って、その封印を解くのにふさわしい方です。あなたは、ほふられて、その血により、あらゆる部族、国語、民族、国民の中から、神のために人々を贖(あがな)い、10)私たちの神のために、この人々を王国とし、祭司とされました。彼らは地上を治めるのです。」(黙示録5:8〜10)
8節を解説すると、「信仰の完成者であるイエス・キリストが御父から黙示を受け取ったとき、出エジプト後に救われた12部族の民たちと、12部族と12使徒の信仰の義人たちは、おのおの立琴のように美しい賛美と、積み上げられたキリスト者の信仰熱心な祈りが記憶された香のいっぱい入った金の鉢とを持って、自分たちの罪のいけにえとなった小羊キリストの前にひれ伏した」となります。
9節と10節を解説すると、「御国に入った信仰の義人たちの賛美は、地上と違う新しい歌で言っていた。『イエス・キリストは、罪の身代わりで死に、その血により、全世界のあらゆる人々の中から、神のために人々を滅びから贖い、私たちの神のために、このキリスト者たちを王国とし、祭司とされました。キリスト者たちは教会で集まり、地上を治めるのです。だからこそ唯一、イエス・キリストは御父の最終計画の黙示である巻き物を受け取って、その封印を解くのにふさわしい方です』」となります。
まとめ
イエス・キリストは、預言通りにダビデ王の子孫として生まれ、十字架の死と復活と昇天を成し遂げて信仰の完成者となり、永遠の王である祭司となられました。そして、神の最終計画である黙示録を開き、最後の審判を行うことのできる、唯一ふさわしい者となり、天地万物の王の王、主の主となられました。
万物の創造主である御父の周りには、約束の地を獲得したイスラエル12部族の民と、12部族の預言者と12使徒、12使徒から生まれたキリスト者たちがいて、これら信仰の義による信仰の手本の中にいて、キリスト者たちは王国とされ、祭司とされ、キリストの教会で集まり、地上を治めるのです。
唯一、罪人のために十字架刑で死んで信仰を完成させたキリスト・イエスだけが、御父の最終計画書である黙示録を開き、見るのにふさわしい方でした。
御国に入った信仰の義人たちは、地上のキリスト者たちとは違う、新しい賛美の言葉を立琴のように美しく歌っていました。その賛美の言葉が示す内容は、次の通りです。「イエス・キリストは、人の罪のために身代わりの死を遂げ、その血によって、キリストを救い主と信じる人々の罪は赦され、神はそのキリスト者たちを王である祭司とされました。キリスト者たちは教会で集まり、地上を治めるのです。このイエス・キリストこそは、御父の黙示録を開き、見るにふさわしい方です」
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