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羊囲いの外に目を向けよ 穂森幸一

2026年2月19日22時00分 コラムニスト : 穂森幸一
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わたしにはまた、この囲いに属さないほかの羊があります。わたしはそれをも導かなければなりません。彼らはわたしの声に聞き従い、一つの群れ、ひとりの牧者となるのです。(ヨハネ10:16)

ある人が、業界の人間関係に疲れ、仕事にも行き詰まりを感じていたとき、キリスト教会と出会い、聖書の言葉を示されました。渇いた大地に雨が染み込むように聖書の言葉が彼の心に届きました。そして、勧められるままに洗礼を受け、クリスチャンになりました。

しばらく喜びながら教会に通っていましたが、どうしても教会の雰囲気になじめず、息苦しく感じるようになりました。洗礼を受けた日の喜びを思い出しながら、何とか出席を続けようと努力しました。しかし、どうしても続けることができなくて、教会から遠ざかりました。

「やっぱり教会でも異邦人だった」とつぶやいたのです。実は、このようなケースは少なくないと聞いています。

ほとんどの地方教会は老齢化が進み、活気が失われているそうですが、外国人向けの英語礼拝をしているところだけは賑やかだそうです。礼拝の始まる30分前から席に着き、静かに祈りながら待っているというような光景が見られます。

ヨハネの福音書10章で示されていることは、柵の外にいる羊を既存の柵の中に集めなさいということではないと思います。主ご自身が柵の外にいる羊を導き、やがて彼らは新しい群れとなるということではないでしょうか。

教会の将来が心配で仕方がないという人がいます。しかし、与えられた現状を感謝し、主の御心を求め、自分の魂と天の御国がつながるように祈るなら、主が最善に導いてくださいます。

今は、世界情勢が変革の時を迎えています。欧州各国も行き過ぎた移民受け入れや過度の環境対策のために混乱が続いているようです。また、世界のエネルギー問題も大きな曲がり角に差し掛かろうとしています。

トヨタ自動車は、新しい水素エンジンを開発しました。将来的には自動車だけでなく、航空機や船舶にも水素エンジンが用いられるといわれています。今までは、水素を作るために電力を消費することが問題だったのですが、なんと米国の砂漠の地中に天然の水素が発見されたというのです。液化して天然ガスを運ぶ要領で輸送できるそうです。世界中で消費しても17万年分あるといわれます。

今までは石油利権の争いのために戦争が勃発することもありましたけれども、エネルギー問題が解決すれば、少しは平和に近づけるのでしょうか。

熊本に台湾の半導体メーカーTSMCが進出し、活況を呈していますが、これは条件が満たされたから実現したのだそうです。まずは、行政が用地の確保、水と電力の供給に協力してくれたこと。近くに大学があり、研究の協力、人材の確保に役立つこと。また、国内の関連工場が隣接して稼働できることなどの条件が満たされているそうです。最先端の半導体を世界市場に向けて出荷する体制が整っています。

米国のトランプ大統領の要請により、TSMCはアリゾナ州にも工場を建てたそうですが、建物はできても、いまだに稼働できないそうです。近くに工業系の大学、高専、工業高校などがなく、基礎研究ができない、労働者が確保できないなどの理由が挙げられているそうです。米国には、トップクラスの研究者はいても、中間の研究者やIT労働者の数が少なく、人材確保が難しいのです。

人口減少で人材が足りないからといって、むやみに外国移民を受け入れても、社会が混乱するばかりで、問題の解決にはならないようです。必要な研究者や能力のある労働者を受け入れる体制づくり、育てていく教育機関の養成などが求められているのです。

日本は資源のない国などといわれていましたが、最近はむしろその逆であるといわれています。日本近海には豊富なメタンハイドレートがあり、燃料確保のめどはあります。南鳥島の海底でレアアースの試掘に成功し、実用化に向けて動き始めています。

鹿児島湾の海底にも数百兆円分のレアアース、レアメタル、金銀などの資源が眠っていることが、鹿児島大学の探査で判明しました。環境を破壊しない採掘などの技術が確立したら、資源の心配はいらなくなります。

神様は、日本の国土にとてつもなく大きな可能性を与えておられます。世界最古の縄文文化に始まる日本人は向上心があり、地道な基礎研究にも多大な貢献をしています。また、長い歴史の流れに裏打ちされた宗教心は世界に誇れるものであると思います。

日本古来の神道や仏教を学ぶときに、福音宣教の手掛かりをつかむことができるのではないでしょうか。宗教者交流を通して、キリストの福音が秘めている大きな可能性を改めて示されたように思います。

職場や家庭、教会に自分の居場所がないように感じても、決して失望することはありません。それは、主なる神があなたのための新しいステージを用意しておられる印かもしれません。天におられる神に目を向け、御国と自分の心がつながるときに、大きな可能性が生み出されます。

これらの人々はみな、信仰の人々として死にました。約束のものを手に入れることはありませんでしたが、はるかにそれを見て喜び迎え、地上では旅人であり寄留者であることを告白していたのです。(ヘブル11:13)

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※ 本コラムでは、特に断りのない限り、聖書の引用は新改訳(第3版)を使用しています。

◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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