近年、主はイスラム世界で不思議な御業を頻発しておられる。多くのイスラム教国では、福音を聞く機会が著しく制限され、迫害もある。公の場での伝道はほとんど認められていない。しかし、イスラム教徒が夢の中でイエスと出会い、驚くべき速さでキリスト教に改宗しているケースが増えているというのだ。
ある宣教師は、不思議な現象を通しての改宗がこんなに多く起こるのは、イスラム教1400年の歴史の中でも、今までなかったレベルだと言う。もはやこのようなケースは、珍しくないほど、多くの報告があるというのだ。
イスラム教徒でありながら、実はイスラムに反発を覚える者が少なくないという。しかし彼らは、イスラム世界でイエスに従うならば、全てを犠牲にしなければならないことをよく知っている。イエスの夢はそんな彼らを励まし、イエスが共にいてくれるという安心を与えているのだ。
あるサウジアラビアの女性は、イエスを信じ、天国に行く夢を見たが、その夢は悪魔の欺きではないかと心配になった。そこで彼女は祈った。「イエスよ、もしあなたが本当の神なら、私はあなたに会いたいです」
その後、彼女は砂漠で羊を飼っていたとき、泉に出くわした。彼女が身をかがめて水を飲もうとしたとき、後ろに立っている巨大な男の姿が水面に映っているのが見えた。その男は羊飼いの杖を持ち、ほほ笑んでいた。彼女は振り向いたが、そこには誰もいなかった。彼女はもう一度水面を見ると、やはり水面には、巨大な羊飼いが映っていたのだ。
彼女は恐れて家に逃げ帰り、すでに信者となっていた妹のところに行き「イエスが現れて、ご自身が神であることを証明してくださったわ!」と伝えたのだ。
まだ完全に信じきれなかった彼女は、もう一つ証拠を求めて主に尋ねた。
「私の母親は足が不自由で、椅子に縛られ、歩くこともできません。イエス様、もしあなたが本物で本当に神様なら、私の母を癒やして、立って歩かせてください!」すると、なんとすぐに母親は立ち上がり、歩き始めたのだ。彼女は両手を上げて降参し「イエス様、信じます、信じます!」と叫んだという。
証しはまだある。あるイスラム圏の国のある女性がイエスの夢を見た。彼女はイスラム教を離れていたが、キリスト者に対しての憎しみと猜疑心でいっぱいだった。イスラムを離れた彼女は、どうしたらいいのか分からず、神に助けを求めた。
ある夜、彼女は羊飼いが杖を持って空っぽの墓の周りを歩いている夢を見た。その羊飼いは何度か墓の周りを歩き、それから直接女性の方に向かってきた。羊飼いの手にはパンがあり、彼はそれを割いて女性に差し出し「取って食べなさい。これはわたしのからだです」と言ったのだ。
彼女はもちろんこの時、聖書に関する知識は何もなかったが、目を覚ましたとき、あれはキリストではないかと直感し、キリスト信者だと分かっている人に急いで連絡を取った。彼は聖書の中で、イエスがまさにその言葉を述べ、そのようにした箇所を彼女に指し示した。彼女はこの時、イエスを救い主として受け入れ、今もなお、イエスに仕え続けている。
イスラム伝道に専心するある宣教師は、これらの不思議を通して救われるイスラム教徒たちは、彼らのためにささげられているキリスト者たちの祈りの答えだと説明する。ハレルヤ!なんという希望、なんという励ましだろう。祈りは、決して空を打つ拳闘ではない。主はわれらの祈りを聞いてくださるのだ。
現在、世界の歴史上、最も多くの未伝道者が存在する。1982年、世界には25億人の「失われた人々」がおり、このうちの15億人が「未伝道者」に分類されていた。2022年、世界の人口は80億人に達し、60億人が「失われた人々」に分類され、31億5千万人が未伝道者に分類される。
私たちはますます熱心になって、これらの人々のために祈ろうではないか。サウジアラビアの姉妹に現れたキリストが、さらに多くのサウジや世界中の迷える羊であるイスラム教徒たちにご自分を現してくださるよう祈っていただきたい。
■ サウジアラビアの宗教人口
イスラム 92・4%
プロテスタント 0・4%
カトリック 4・7%
正教関係 0・3%