いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことにおいて感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。(テサロニケ人への手紙第一5章16~18節)
神様が、救い主イエス・キリストをこの世に送ってくださったことで、私たちは、信仰によって神様の子どもとなり、いつも喜び、絶えず祈り、全てのことに感謝する「勝利の人生」を送れるようになりました。今の時代は、神様の栄光が、私たちを通してこの世界に現れる「恵みの時代」と呼ばれています。
このような「勝利の人生」を送るための備えは、すでに整っているので、そのことを受け入れ、実行に移しなさいと、聖書は告げています。その備えとは、イエス・キリストが、私たちの負うべき重荷を全て背負って十字架にかかったこと。そして、死んで葬られ、最大の敵である死を打ち破って3日目によみがえったこと。さらにその後、父なる神様の元に行き、私たちに聖霊(助け主)が送られたことを指しています。聖霊は信仰者のうちに住み、私たちを「勝利の人生」に導きます。
喜べない、祈れない、感謝できない、なぜ
このような「恵みの時代」に生きる私たちですが、「善き隣人バンク」の働きを通し、悩める方からのお話を伺うと、「毎日が楽しくない、どうしてこうなったのか」と嘆く声をよく耳にします。
中には、比較的恵まれた環境におられ、人生を楽しめない理由を見いだせない方もいます。自分でもさまざまな原因を探り、解決を模索されるのですが、目立った改善効果はなく、つぶやきが増えてしまいます。結局は、自分の過去や性格に原因があると考え、自分自身を責める状況に陥ってしまいます。
信仰者として長年歩んでこられた方からの相談も入ります。いろいろお話を聴いていると、「信じてきたのに・・・従ってきたのに・・・頑張ってきたのに・・・」と、過去を振り返り、他人を責めたり、神様に不満をつぶやいたりしておられます。
私たちは、このような悩める方の、心の痛みが軽減されることを願い、善き隣人として、祈りながら傾聴を続けています。
「勝利の人生」を送る人々
一方、「勝利の人生」を送っている方からも連絡が入ります。もちろん、相談したいことがあり、時には、同じようなつぶやきも聴こえてくるのですが、お付き合いを続けると、多くの課題を抱えながらも、それらを受け入れ、自分の立場や使命をわきまえておられる様子が確認できます。
最終的には、弱さの極限である「死」を迎えるまで、信仰、希望、愛にあふれ、関わる多くの人々を励まして逝かれる方もいます。
結局のところ、「勝利の人生」とは、その人の置かれた環境、能力、経験、考え方とは関係なく、その人の内面から湧き出るものであり、聖霊が与えてくださる神様の臨在がその源にあるように思います。
「勝利の人生」が、弱さのただ中に始まる
それでは、そのような「勝利の人生」を送るには、どうしたらいいのでしょう。うちに住んでおられる聖霊との関係がカギだとしたら、私たちの取るべき対応はどこにあるのでしょうか。
イエス・キリストが十字架にかかる前日のこと、それまでずっと従ってきた弟子たちに、これから起こる出来事を示し、大きな混乱の中でも、心を乱すことなく「勝利の人生」を送るように諭されました。
あなたがたは心を騒がしてはなりません。神を信じ、またわたしを信じなさい。(ヨハネの福音書14章1節)
わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。(同6節)
わたしが父におり、父がわたしにおられるとわたしが言うのを信じなさい。(同11節)
イエス・キリストは、父なる神様のひとり子であり、全能の神様ご自身です。このお方が私たちの救い主であることを認め、父なる神様とイエス・キリストを信じることは、「勝利の人生」の入り口です。そして、その入り口を通るなら、聖霊(助け主)が与えられ、全てにわたって私たちを導きます。
しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。(同26節)
この聖霊に私たちが全てを委ね、明け渡すとき、私たちに与えられた恵みがいかに大きく、栄光に富んでいるかを知ることになります。弱さのただ中に、はっきりと現される「勝利の人生」が始まるのです。
あなたがたの心の目がはっきり見えるようになって、神の召しによって与えられる望みがどのようなものか、聖徒の受け継ぐものがどのように栄光に富んだものか、また、神の全能の力の働きによって私たち信じる者に働く神のすぐれた力がどのように偉大なものであるかを、あなたがたが知ることができますように。(エペソ人への手紙1章18、19節)
多くの日本人が、神様の備える「勝利の人生」を味わうことができますように。
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