スロバキアは、主にカトリック教徒が多い国だが、バプテストやモラビアの群れ、さまざまな種類のブラザレンなどを含むプロテスタント教会も少なくない。しかし、エキュメニカルでリベラルな神学者が多く、新生した信者は限られている。
歴史的には、15世紀初頭、宗教改革の先駆者ヤン・フスはボヘミヤに大きな影響を及ぼしたが、小さいながらスロバキアにも影響を与えた。また16世紀の宗教改革の時には、ドイツからの流れがスロバキアに急速に広まり、スイスのカルヴァン派ではなく、ドイツのルーテル派が発展した。これは今日のスロバキアのルーテル派のコミュニティーの大きさにも表れている。
ところが400年前から、イエズス会が主導する反宗教改革の動きが起こり、厳しい再カトリック化が行われた。その結果、現在のスロバキアに相当する地域は、カトリックへの復帰を余儀なくされ、現在に至っている。チェコスロバキア時代の共産主義が崩壊してから15年間の福音主義教会は、リベラルの影響が強いエキュメニカルな方向に進んだ。そのような状況で、1989年以降に急成長を遂げたのはカリスマ派だけである。多くのカトリック、ルーテル派、改革派教会では礼拝出席率の低さが悩みの種となっている。
近年、ルーテル派の若者たちがスモールグループを通じて若い世代に力強く福音を共有している。主に感謝しよう。若者を通じて、聖霊がこの地を刷新してくださるよう祈っていただきたい。
■ スロバキアの宗教人口
カトリック 79・8%
プロテスタント 9・5%
正教 1・1%
無宗教 6・3%
ユダヤ人 0・05%
イスラム 0・03%