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初心を忘れない 穂森幸一(194)

2021年10月21日11時37分 コラムニスト : 穂森幸一
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しかし、あなたには非難すべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。それで、あなたは、どこから落ちたかを思い出し、悔い改めて、初めの行いをしなさい。(黙示録2:4、5)

「初心を忘れるな」ということは折に触れてよく語られます。何かを始めるときに思い立ったこととか、最初の決心の意味だろうと私は思っていました。しかし、日本語の観点から見ると、もう一つの意味があるというのです。それは「元旦に立てた決意を忘れない」という意味らしいのです。日本人にとって新年は特別の意味があります。大晦日に家の中のすべてのほこりを払い、餅をついて、自分の体もきれいに洗い清めてお正月を迎えます。お正月になるとすべてが新しくなります。すべてに初が付きます。初日の出、初詣、元旦の決意である初心となるわけです。元旦は特別ですので、刑務所でも受刑者にお節が振舞われます。

日本人の80パーセントが初詣に行くといわれています。日本人のDNAにはお正月に関する特別の思いが刷り込まれているのではないかと思うほどです。考えてみれば不思議なことがたくさんあります。なぜ、お正月に餅を用意するのでしょうか。なぜ、鏡餅を二段重ねにして床の間に飾るのでしょうか。お正月には安息を守り、働いてはいけないといわれます。どうして七草粥を食べるようになったのでしょうか。先祖から続く習慣だからというだけで守るのでしょうか。

その答えがすべて旧約聖書の中にあると言ったら、こじつけだと思われるでしょうか。信仰者ヨセフの働きによってエジプトに寄留することになり、ユダヤ人は繁栄し、人口も増えていきました。ところが数百年経過してヨセフとは関係のない王朝が出現するようになりますと、ユダヤ人は迫害されて強制労働を強いられ、苦しめられるようになります。民の叫びが神に届き、神はモーセを指導者として立てられ、エジプト脱出へと導かれます。

いよいよ脱出しようとするとき、死の天使が降り立ち、全土を巡ります。ユダヤ人の家庭は神の言いつけ通り入り口の鴨居に羊の血を塗っていたため、死を免れます。しかし、血が塗られていない家ではすべての長子が殺されました。中には、意味が分からないままユダヤ人のまねをして入り口に血を塗っていた寄留者や異国人もいましたが、彼らの家もすべて守られました。

これをユダヤでは過ぎ越しの祭りと言って、一番大切な儀式であり、重要な行事となりました。ユダヤでは過ぎ越しが終わり、いよいよエジプトを出るというときが新年となり、特別の行事になりました。自分たちの住んでいた所を徹底的に清掃してすべての菌を取り払い、種入れぬパンを作り、旅に備えました。また、エジプトでの苦しみを忘れないように苦菜を添えて食べました。各家庭でも種入れぬパンを二段重ねにして供えますが、神殿でも必ず二段重ねのパンを供えています。

この過ぎ越しの祭りは特別の儀式であり、記念日ですので、各家庭でも最高のごちそうを頂きます。キリストが弟子たちと共に最後の晩餐をなさいますが、これは過ぎ越しの祭りの中で食べる特別のものでした。この最後の晩餐で食されたであろうという食べ物がエルサレムで再現されていて、私も食する機会を頂くことができました。チキンを中心とした料理、レンズ豆の煮たものやサラダとスープも付いていて当時の食事としては最高のものだったのではないかと思います。

古代ユダヤ人たちは長い年月をかけて渡来人として日本を訪れ、日本に同化吸収されたと考えます。しかし、どうしても忘れてほしくないことは伝統の中に染み込み、習慣として受け継がれたのではないでしょうか。日本にはブドウ畑がありませんでしたので、先人たちはお米から清酒を造る手法を確立してお神酒として供え、種入れぬパンの代わりには餅を用いることにしたのでしょう。苦菜を食べるために七草粥が取り入れられたと考えます。

ユダヤ人と日本人に共通していることは、体を清潔に保つ習慣ではないかと思います。神道の中に残されている禊(みそぎ)とか手水の習慣もその一つではないかと思います。日本人は湯船に浸かる前に体をきれいに洗いますが、ユダヤ人も同じだといいます。欧米人はそのままお湯につかり、湯船の中でせっけんを使います。

一説ではユダヤ系ともいわれる秦氏の大集団が来たときは、日本に産業革命が起こります。彼らは蚕をもたらし、機織りの技術を継承していきます。実は、これは日本の女性たちにとって一大転機でした。当時、お蚕さんも機織りも女性の仕事でした。それまでお金を生み出す仕事は男性中心でしたが、女性が経済力を身に付けて地位向上を図る機会が与えられたのです。

「鶴の恩返し」という昔話がありますが、秦氏の働きを童話の中に組み込んでいると思うのは私だけでしょうか。はるか空のかなたから飛んできた鶴が傷ついていたので、手当てしてお世話したら、ものすごい高級な反物を生み出し、お殿様からご褒美を頂くというストーリーです。遠い異国からやってきたユダヤ系の人々を保護し、お世話したら、機織りだけでなく、日本酒製造、宮大工や石工の技術、治水工事、畜産、街づくりまで貢献したというのですから、想像を絶する産業革命だったのではないかと思います。

私たちのDNAの中に先人たちの偉業や熱き思いが組み込まれていることを思い起こすなら、出エジプトの際の過ぎ越しの感謝、キリストの十字架の恵みなどの初心をもう一度思い起こし、奮い立ち、世界の中で自分たちに与えられている使命を考えなければいけません。

恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。(イザヤ41:10)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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