兵庫県在住のクリスチャン画家、山田桂子さん(米ロサンゼルスぶどうの木国際教会会員)の絵画作品「銀波金波(River Flows)」が、第70回西宮市展に入選した。旧約聖書のエゼキエル書47章9節「この川が流れて行く所はどこででも、そこに群がるあらゆる生物は生き、非常に多くの魚がいるようになる」から着想を得て、御言葉に忠実な絵となることを心掛けた。山田さんは、「絵を描いていると見えるものに集中しがちですが、動機や心という人には見えないものがいかに神様にとって大事かを教えられました」と話す。
数カ月前、エゼキエル書の同じ御言葉をテーマにした作品を別の展覧会に出品したことがあったが、結果は落選。祈りの中で、御言葉をもとに描いていると言いながら、自分の中に御言葉の権威を軽んじている姿勢があったことを示されたという。最初は川に魚を描いていなかったが、エゼキエル書全体が何を語っているかを学び直し、「非常に多くの魚がいるようになる」とある通りに魚を大量に書き加えるなどし、あらためて西宮市展に出品したところ、入選の報告が届いた。
「御言葉に忠実な絵を描けば入選できるということを話したいのではありません。強調したいのは、御言葉を敬う私たちの心を神様がいつも見ておられるということです。御言葉を敬う心を持つならば、御言葉の力と喜びを体験できるのです」
山田さんは兵庫県で生まれ、9歳から海外で育った。米カリフォルニア州立大学在籍中に信仰に導かれ、卒業後はCru(キャンパス・クルセード・フォー・クライスト=CCC)のフルタイムスタッフとして米国や日本をはじめ、韓国、台湾、タイなど、さまざまな国で宣教活動に携わった。2年前からは、米国で絵と音楽を融合して福音を伝えるユニークな活動を展開。昨年日本に帰国してからは、画家としての活動を続けてきた。
だが、この半年の間にあったさまざまな経験を通して、自分がこれまでいかに賜物の管理について神に聞くことをおろそかにしていたかに気付かされたという。賜物の権威が神にあることを深く教えられ、賜物の使い方についてもう一度神に聞こうと、運営していたウェブサイトとSNSをすべて閉じた。白紙の状態にして悔い改めないといけないという強い促しがあったという。
山田さんはその直後、神の憐(あわ)れみを体験することになる。長年祈り求めていたアトリエが、知り合いを通して与えられたのだ。山田さんは窓のない場所で長時間作業するのが苦手で、しかも作業中は音も立てるため、「窓のある、防音の部屋」などと具体的に祈っていたが、与えられたアトリエは、山田さんが祈り求めていたすべての条件を満たしていた。
「祈りが応えられたタイミングが恵みそのもので、今でも思い出すと胸がいっぱいになります。賜物の使い方を委ねて悔い改めた直後に、その賜物を使うのに必要なものを与えてくださるほど恵み深い神様は、この方以外にいないと賛美します」
今後も、与えられた絵と音楽の賜物を通して福音を伝えていきたいという。「御言葉を敬う心がなければ、たとえ人にはきれいに見える絵を描けても、神様をごまかすことは決してできないと知りました。これからも、真理の御言葉をまっすぐに解き明かす、恥じることのない働き人として、自分を神様にささげることができるように努め励みたいと願っています」