国際援助団体ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)が主催する難民支援キャンペーンで、全国から届けられた衣料品が6月に横浜港を出港、7月末から今月上旬にかけてタンザニアやケニアに到着する予定であることが、当局の発表で分かった。発表によると、集まった衣料品は約51万8000点で、企業から寄付された靴などとあわせて段ボール箱約1万4000個分となった。アフリカ本土に到着後は、陸路で難民キャンプに輸送され、配布される。
WVJはアジア、アフリカ、中南米の途上国に教育、医療支援などを行っている。その活動のひとつである衣料支援キャンペーンが「ファミン」だ。1999年に始まった「ファミン」では、毎年アフリカ諸国の難民やモンゴルのストリート・チルドレンに衣料品や靴を提供している。アフリカでは政情不安定な近隣諸国から多くの難民が発生している。内戦を逃れて増え続ける難民キャンプでは、食料以外の援助物資まではなかなか手が回らないのが実情。
「ファミン」宛てに日本全国から集められる衣料や支援金は年々増加しており、初年度は8万着だったのが、02年には10万着、今年は50万着を突破した。WVJはこれらの活動を通して、開発途上国の人々の物資の「欠乏」を補うと同時に、日本のボランティアとタンザニアおよびケニアの難民キャンプの人々との心の交流の橋渡しとなることを願っている。