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米国の福音派はどこへ向かうのか? トランプ政権下における Evangelicals の変遷(1)

2019年7月15日19時04分 執筆者 : 青木保憲
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関連タグ:福音主義(福音派)ドナルド・トランプアメリカエルサレム青木保憲日本福音主義神学会
米国の福音派はどこへ向かうのか?トランプ政権下における Evangelicals の変遷(1)+
日本福音主義神学会西部部会春期研究会で発表する筆者=2019年6月10日。本稿は、同研究会で筆者が発表した内容に加筆・修正を加えたもの。

筆者は同志社大学で講義を行っている。毎回、学生たちから出席カードと共に授業の感想や質問を受け付けている。その中に、こんな質問があった。

「福音右派って過激ですか?」

この質問は、この学生が無知であるということだけを示すものではない。米国の福音派に対する一般的な日本人の関心度と理解度を示しているといえよう。数カ月前まで高校生だった学生相手に、相手の非を打つのは大人げないことだが、以下の点でこの質問は間違っており、また曖昧なため、明確に答えることができない。

・「福音右派」という団体やグループは存在しない。一般的な用語では「宗教右派(Religious Right)」である。

・「福音派は過激ですか?」という問いであれば、何を持って「過激」というのかが明確でない。

推察するに、「トランプ政権を支える福音派」と「宗教右派」が混在し、「キリスト教保守系である福音派は、あのドナルド・トランプ大統領に同調している過激思想の持ち主ですか?」と聞きたいのだろう。

●「政教分離」という訳語をめぐる問題

現在もなお、多くの友人牧師たちから「米国の福音派ってどうなってるの? 同じ福音派を標榜している者として、きちんと外部に説明できるようになりたいんだけど・・・」という相談を投げ掛けられる。これに関しては、拙論「動揺するなかれ!『日本の福音派』クリスチャンが押さえておくべき『米国の福音派』」(2018年11月3日)を参考にしていただきたい。ポイントを再掲するなら、以下のようになる。

米国の「政教分離」とは、「特定教派と政治との分離(Separation of Church and State)」であり、一般的な意味での「宗教と政治の分離(Separation of Religion and Politics)」とは異なるものである。つまり、キリスト教という宗教が政治に関与することを、米国は決して否定していない国家なのである。

米国式の「政教分離」を意識しないまま、両者を同義であるかのように扱うマスコミの在り方が、私たちの理解を大きく歪めている。同じような例として以下の文言にも注意が必要である。

キリスト教保守派 → 何を持って「保守」と位置付けるかは、国によって異なる。

原理主義 → Fundamentalism の訳語として、聖書の記述を守ろうとする「根本主義」と、聖書的な見地から見て問題となる社会的課題(中絶、LGBT、公立学校での祈りなど)を政治的に解決しようとする「原理主義」との違いもまた曖昧である。

福音派指導者 → 福音派と自称しているだけのやからが多く存在する。知名度もまちまち。

「人口の4分の1が福音派」 → 福音派を白黒二元論で切り分けてしまう暴論の一。

こういった問題に対処するには、現地の声を聞くことが一番である。現在はインターネットが発達しているので、現地キリスト教系メディア(クリスチャニティー・トゥデイ、クリスチャン・センチュリー、ソージャナーズなど)の記事を横断的に読みながら、全体像を模索する注意深さが求められるだろう。

以下、トランプ大統領と福音派の関係が耳目を集めた出来事について見ていこう。

● エルサレムへの米国大使館移転

2017年12月6日、トランプ大統領は「長年、問題となっていた過去の出来事に決着を付けるべく、私たちは決断した」と語り、米国の大使館をエルサレムに移転させ、その地をイスラエルの首都と認めた。しかもこの年は第3次中東戦争からちょうど50年目の節目の年であったため、現地ではもろ手を挙げて歓迎された。しかし、これによって引き起こされたデモ、破壊行為は全世界のメディアで紹介されるほどであった。

これが聖書の記述を敷衍(ふえん)したものである、と理解した福音派からは歓迎の声が寄せられた。しかし、トランプ大統領が言及した「長年、問題となってきた過去の出来事」という部分の意味を踏まえて理解している者は少ないだろう。実は、1995年に米議会はエルサレムへの大使館移転を決議しているのである。そしてクリントン政権以来、歴代の大統領はエルサレムをイスラエルの首都と認め、そこへ大使館を移転「させたい」と発言し続けてきた。だが彼らは「政治的状況を鑑みて」それを実行してこなかった。20数年来の懸案事項であったエルサレム問題に決着を付けたのが、トランプ大統領ということになる。

エルサレム問題に言及する米国の歴代大統領たち

この文脈から考えるなら、トランプ大統領が「有言実行」したことは称賛に値する。そう捉える人々が一定数いても決しておかしくはない。決断事項の是非はともかく、「決断力のあるリーダー」をアピールすることにはなったのだから。前提を知らない多くの者は、ここに福音派とトランプ大統領の癒着を見てしまう。しかし見方によっては、「形式にとらわれず、言ったことを実行しただけ」という冷めた見方もできるのである。(続く)

次回へ>>

※ 本稿は、2019年6月10日に行われた日本福音主義神学会西部部会春期研究会で筆者が発表した内容に加筆・修正を加えたものであり、著作権は筆者本人に帰属する。

◇

青木保憲

青木保憲

(あおき・やすのり)

1968年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院卒業後、小学校教員を経て牧師を志し、アンデレ宣教神学院へ進む。その後、京都大学教育学研究科修了(修士)、同志社大学大学院神学研究科修了(神学博士)。グレース宣教会牧師、同志社大学嘱託講師。東日本大震災の復興を願って来日するナッシュビルのクライストチャーチ・クワイアと交流を深める。映画と教会での説教をこよなく愛する。聖書と「スターウォーズ」が座右の銘。一男二女の父。著書に『アメリカ福音派の歴史』(明石書店、12年)、『読むだけでわかるキリスト教の歴史』(イーグレープ、21年)。

関連タグ:福音主義(福音派)ドナルド・トランプアメリカエルサレム青木保憲日本福音主義神学会
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