【CJC=東京】ベルリンのユダヤ教神学校長ラビ・ワルター・ホモルカは3月20日、カトリック教会の中で一部の教会で朗読される聖金曜日(21日)ミサの祈りについて、教会が反ユダヤ感情を増幅させることを許容している、と教皇ベネディクト十六世を非難した。AFP通信が報じた。
ホモルカ氏は、週刊誌『シュピーゲル』に、異教徒に改宗を促す祈り、として「ユダヤ人を侮辱するものだ」と批判した。世界中の約1600人のユダヤ教指導者が正式に抗議を表明しているという。
問題の「祈り」は、第二バチカン公会議の典礼改革でラテン語の『トリエント・ミサ』とともに廃止されたが、2007年に教皇が、一部の教会にのみ厳格な条件のもとでトリエント・ミサを認めたため、「祈り」も再び行われるようになったもの。