大阪市北区の私設美術館「南蛮文化館」の春の展示期間が5月1日から始まった。
同館は、1968年に実業家、北村芳郎氏がオープンした施設美術館で、毎年5月と11月の年2回開館している。安土桃山時代から江戸時代初期にかけての、ポルトガル、スペインなどの南蛮文化の美術品や工芸品などを所有しており、当時のキリシタン文化に関わる貴重な文化財を展示している。今回の開館期間中は、江戸中期の三彩の陶磁器である「源内焼(げんないやき)」が展示される。
源内焼は、江戸中期に蘭学、本草学、地質学、医学の研究のほか発明家としても知られた平賀源内(1728~1780年)が始めたとされる、三彩の焼物とされる。同館の源内焼には、当時の日本地図や、長崎経由で伝わった世界地図が描かれており、国内でも非常に珍しい品だという。
またこの他にも、九州から京都に上京するイエズス会の宣教師の姿が描かれた南蛮屏風(重要文化財)やキリシタン大名高山右近が身に着けていた甲冑など、キリシタン文化をしのばせる貴重なコレクションを見ることができる。2014年11月秋の開館の様子はこちらの記事を参照。
展示は5月31日まで。開館は午前10時から午後4時まで。月曜日閉館。
■ 私設美術館「南蛮文化館」
住所:大阪市北区中津6−2−18(阪急中津駅から徒歩3分)
電話:06・6451・9998
入館料:大人800円、大学・高校生600円、中学生500円(小学生以下は同伴者がいれば無料)
開館日:5月1日~31日、11月1日~30日(月曜日閉館)
開館時間:午前10時~午後4時
南蛮文化館ホームページ