Skip to main content
2025年10月29日14時47分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
福音の回復

福音の回復(7)補完機能 三谷和司

2016年4月13日17時16分 コラムニスト : 三谷和司
  • ツイート
印刷
関連タグ:三谷和司

「序」
3. 惑わしの仕組み

(3)補完機能

イエスは、私たちが当たり前のように積み上げてきた「この世の心づかい」と「富の惑わし」という「経験」が御言葉をふさぐと言われた。「また、いばらの中に蒔かれるとは、みことばを聞くが、この世の心づかいと富の惑わしとがみことばをふさぐため、実を結ばない人のことです」(マタイ13:22)。

私たちの「経験」が「○」という「神の言葉」に対し、それは「×」だとささやいてくるので御言葉がふさがれ、「神の言葉」が食べられない。その結果、甚大な被害が発生する。

今日、世界で起きているさまざまな争い、さまざまな不道徳、怒りや敵意、これら全ては「神の言葉」が食べられないことに起因する。しかし、「○」という「神の言葉」に対し、それを「×」だとするささやきは自らの「経験」から来るので、人は惑わされていることに全く気付かないのである。

これが、「惑わしの仕組み」の恐ろしさである。では、なぜ「経験」は「×」だとささやくのだろうか。そのからくりはどうなっているのだろう。

実は、人の脳には「補完機能」がある。「補完機能」とは、脳が積み上げてきた「経験」を使って、物事の意味を補完する働きである。脳は目や耳などから入ってくる情報に対し、積み上げてきた「経験」を使って、「それはこういう意味だよ」と理解を助ける働きをする。

これが脳の「補完機能」である。この機能こそ、「経験」がささやくからくりである。では、この機能を実際に体験してみよう。

下の図を見てほしい。左側の絵は平面に見えるだろう。しかし、それに幾つかの線を加えた右側の絵はどうだろうか。もう平面には見えなくなる。平面であった絵が、立体に見えるはずだ。これをしているのが、脳の「補完機能」である。

福音の回復(7)補完機能 三谷和司

平面の図に線を少し加えただけで、平面が立体に見えてしまう。「○」が「×」になってしまうのである。それは、脳がこれまで積み上げてきた経験から、「この線の形なら立体だ」と意味を補完し、脳の中に立体を描かせるからだ。

ということは、こうした線の形が立体であることを経験していない人には、脳は立体を描けないことになる。実際、そうした経験をしたことのない幼子には、この図はただの平面にしか見えないという。これが、積み上げてきた経験を使って行われる脳の「補完機能」であり、人はこの機能に惑わされてしまう。

このように、脳の「補完機能」は、積み上げてきた「経験」を使って意味を補完してくるため、先に見た平面図のように人は惑わされても気付かない。これが、「神の言葉」という情報に対しても起きている。脳は積み上げてきた「経験」を使い、「神の言葉」の意味を補完してくるのである。

ならば、脳の「補完機能」が問題なのだろうか。これが人を惑わす張本人で、人に罪を犯させているのだろうか。そうではない。この機能は生きていく上でなくてはならないものであり、それがないと実際の生活はままならなくなる。

本当の問題は「補完機能」ではなく、「補完機能」で使われている「経験」にこそある。その「経験」が御心に反するものであったから、「神の言葉」が御心とは異なる意味に補完されてしまうのである。

考えてみてほしい。人の積み上げてきた「この世の心づかい」という経験を。それは、一見すると、人を愛する思いのようだが、実際は人から良く思われ、人から愛されようとする思いであり、「人を愛しなさい」という御心に反している。

「富の惑わし」という経験はどうだろう。それは、神ではなく富を信頼しようとする思いであり、これも「神を信頼せよ」という御心に反している。

だから当然、そうした「経験」は、「神の言葉」に対して間違った意味を補完してしまう。このことを図で説明しよう。下の図を見てほしい。左の図は平行線に見えるはずだ。ところが、それに斜め線を付け加えた右の図は、もう二度と平行線には見えなくなる。

福音の回復(7)補完機能 三谷和司

この斜め線こそ、御心に反する「経験」に当たる。「神の言葉」である平行線に対し、御心に反する「経験」が斜め線となり、もう平行には見えなくさせてしまう。それにより、人は「神の言葉」が食べられなくなり、罪を犯してしまうのである。

例えば、神は、「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」(イザヤ43:4)と言われる。しかし、人から良く思われ愛されようとしてきた「この世の心づかい」という「経験」は、「自分が高価であるはずはない」と斜め線を入れてくる。「この世の心づかい」は、「行いを頑張らなければ愛されるはずはない」とささやいてくる。

すると、この「神の言葉」が食べられなくなり、パリサイ人のように律法の行いで神からの義を得ようとする。こうして、神の思いに逆らった生き方を目指すようになり、パリサイ人のように人をさばく罪を犯しても全く気付かなくなる。

これが「惑わしの仕組み」である。それは、見た目には脳による「補完機能」ではあるが、この仕組みを実際に牛耳っているのは御心に反する「経験」にほかならない。人の積み上げてきた「経験」が御心に反するものであったがために、脳は誤った意味を補完するのであって、「補完機能」が悪いわけでは決してない。

さて、こうした「惑わしの仕組み」が分かると、一つの疑問が湧いてくる。それは、神に似せて造られたはずの人が、一体どうして御心に反する「経験」を積み上げてきたのか、という疑問である。では、次にその疑問を解いてみよう。

<<前回へ     次回へ>>

◇

三谷和司

三谷和司

(みたに・かずし)

神木(しぼく)イエス・キリスト教会主任牧師。ノア・ミュージック・ミニストリー代表。1956年生まれ。1980年、関西学院大学神学部卒業。1983年、米国の神学校「Christ For The Nations Institute」卒業。1983年、川崎の実家にて開拓伝道開始。1984年、川崎市に「宮前チャペル」献堂。1985年、ノア・ミュージック・ミニストリー開始。1993年、静岡県に「掛川チャペル」献堂。2004年、横浜市に「青葉チャペル」献堂。著書に『賛美の回復』(1994年、キリスト新聞社)、その他、キリスト新聞、雑誌『恵みの雨』などで連載記事。

新しい時代にあった日本人のための賛美を手掛け、オリジナルの賛美CDを数多く発表している。発表された賛美はすべて著作権法に基づき、SGM(Sharing Gospel Music)に指定されているので、キリスト教教化の目的のためなら誰もが自由に使用できる。

■ 神木イエス・キリスト教会ホームページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:三谷和司
  • ツイート

関連記事

  • 福音の回復(6)惑わされても気付かない 三谷和司

  • 福音の回復(5)恐るべき被害の実態 三谷和司

  • 福音の回復(4)この世の心づかい 三谷和司

  • 福音の回復(3)敵の正体 三谷和司

  • 福音の回復(2)幼子と大人 三谷和司

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(31)夢の中での再会

  • キリストの心と思いが与えられている恵み(6)恐れずに主の導きに従う 加治太郎

  • ワールドミッションレポート(10月28日):アイルランド ホームレスからセレブへ 若き成功者ゲッドの回心(3)

  • ワールドミッションレポート(10月29日):アンゴラとザンビアのルヤナ族のために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(10月25日):アイルランド ホームレスからセレブへ 若き成功者ゲッドの回心(1)

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 神の前に高ぶらないで生きよう 菅野直基

  • 私たちを生かす主キリストの御業 万代栄嗣

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.