南スーダンの地域教会の職員は、最近国連が公開した、内戦のさなかの恐怖について記述した報告書の内容が事実だと述べた。報告書には、多発的な強姦、生きながら焼殺されたり、首を吊られたり、バラバラに切断される子どもや障がい者の様子などについてつづられている。
「国連の報告は間違いなく、信頼性が高いです」と、匿名の教会の情報筋はフィデス通信に語った。「私たちは1月の終わりまで、地域の目撃者に会いインタビューをする、現地調査に入った審査委員会のメンバーを見ました。組織的で大規模な強姦が、敵を屈服させるための手段となっているということは、恐ろしくも現実で、広まっています」
国連は、報告書に「反政府派の市民が生きながら焼き殺されたり、コンテナに閉じ込められ、煙により窒息させられたり、銃殺されたり、木から吊るされたり、バラバラに切断されるという悲惨な記述」が含まれていると述べた。フィデス通信はさらに、子どもたちや障がいを持つ人々も同様に被害者となっていると伝えた。
南スーダンの内戦は2013年12月、ディンカ人のサルバ・キール大統領とライバルのリヤク・マシャール前副大統領の対立を受けて勃発した。国連は、反政府軍が弱体化していることを受け、15年に起きた暴力のほとんどの責任は政府軍にあると非難した。
国連人権高等弁務官事務所は、ユニティ州だけでも1300件以上発生しているという強姦の数が特に「ショッキング」だと述べた。「性暴力の規模と種類―主として政府軍のスーダン人民解放軍や関連する民兵が行っている―は激しく破壊的な様相を呈しており、ほとんどは思いつきで、時に計画的に市民を殺害したり財産や生活手段を奪ったりしています」と国連人権高等弁務官のゼイド・ラアド・ゼイド・アル・フセイン氏は述べた。
イワン・シモノビッチ事務次官補(人権担当)は、南スーダンの大きな問題は、「強姦が受け入れられている」ことだと警告した。「強姦は家族の目前で行われ、女性は街を裸で歩かされています」。報告書はさらに、市民社会活動家、人権活動家、人道アクター、ジャーナリスト、活字ニュース、国連職員は皆、脅迫や監禁に直面しており、政府軍によって殺害されたケースさえあった。
暴力的な対立は、さらに衝撃的なニュースを生んでいる。例えば、昨年10月には、人々が人肉を食べさせられ、血を飲まされたことをアフリカ連合が明かした。ジュバ、ボル、ベンティーウ、マラカルで発生した戦争犯罪の目撃者は、加害者が「殺されたばかりの人々から血を抜き取り、ある民族出身の人に強制的に飲ませたり、焼いた人肉を食べさせたりする」のを見たと語った。
南スーダンの内戦の恐怖は、米国の福音派指導者の一部が取り上げてきた。例えばフランクリン・グラハム師は7月に、「この人々は信じられないほど苦しんでおり、その果てには自国の政府に爆殺されています」とつづった。人道団体「サマリタンズ・パース」を率いるグラハム氏は、「ヌバと青ナイルで続いている戦闘は、アフリカ北東部全域の情勢を不安定にし、南スーダンを破壊しています。地域全体が血に染まり、戦火の中にあります」と述べた。
国連人権高等弁務官事務所は勧告文の中で、内戦の終結を目的に昨年組織された暫定的な国民統一政府は、現在も続く暴力と子どもへの人権侵害をやめさせる必要があると述べた。国連南スーダン人権アセスメントミッションのコーディネーター、デイビッド・マーシャル氏も、内戦下で戦争犯罪を行っている軍の指導者は統一政府に参加することを許されるべきではないと主張した。