全く新しいスタイルの「おともだち」(=子ども)礼拝「MEBIG(メビック)」の30周年を記念する「MEBIGおともだちサミット2015」が、8月6日から8日にかけて、北海道新冠町のMEBIGview(メビックビュー)で開かれた。海外からの参加者50人を含む、教師と子どもたち約300人が、さまざまな「遊び」を楽しみながら、共に神を礼拝する時を持った。
MEBIGは、「子どもという子どもはいない。子どもという人間がいる」という理念の下、子どもたちが喜んで賛美をし、目を輝かせて聖書の言葉に聞くことを通して、キリストの弟子に変えられていくことを目的としたプログラム。対等な人格を持った存在として、MEBIGでは「子ども」を「おともだち」と呼ぶ。日曜「学校」ではなく、子どもたちによる全身全霊の「礼拝」であることを大切にしているため、イベント全体を通して、「遊び」が重要視されている。MEBIGの名称は、「MEmory」(御言葉の受肉・弟子化)、「BIble」(聖書・礼拝)、そして「Game」(遊び)に由来しており、子どもたちは思いっきり体を動かして神を礼拝する。
1985年に愛隣チャペルキリスト教会(札幌市)で始まったMEBIGは、現在は日本だけではなく、海外の教会でも取り入れられ、高い評価を受けている。同教会はこれまで、全国36都道府県、海外12カ国でMEBIGのセミナーを開催してきた。30周年記念として開催された今回のサミットには、MEBIGを取り入れ、子ども伝道に力を入れている世界の教会から参加者が集まった。各国、各教会の働きの中でどのようにMEBIGが生かされ、祝福されてきたかを分かち合って励まし合い、次世代を担う子どもたちの救いと成長のために、あらためて思いを一つにすることを目的に開かれた。
3日間にわたるサミットは、子どもたちが楽しみ、救われ、献身する思いが与えられるようにと、大人中心ではなく、子ども中心のプログラムが用意された。初日の「ミラクルMEBIGサミット」では、インドネシア、台湾、モンゴルからの参加者が、それぞれの国についてプレゼンテーションし、子どもたち全員で各国のために祈る時間が設けられた。
2日目は、午前10時から4時間にわたる「MEBIGインターナショナル・フェスティバル」が開かれ、会場内と外に出店された30以上の屋台を、子どもたちがチケットを手にして、笑顔で回る姿が見られた。午後には、雪を見たことのないインドネシアから参加した子どもたちのために、トラックいっぱいの雪が届けられ、一生に一度の貴重な体験を共有した。
夜の「スペシャル・スペシャルMEBIG」では、ゲームと賛美の後に、聖書のメッセージが語られた。ペテロの手紙第一3章9節から、「一人一人が神に祝福されていること、神の祝福を与えることができる存在である」という話を聞いた子どもたちに、献身が促された。
同教会の伝道師として、MEBIGの働きに携わる伊藤亜希子さんは、子どもたちに向けた伝道について、「単に重要であるだけでなく、第一にすべきミニストリー」だと話す。「多くの教会で子どもたちの働きが後回しになっている現状があるのでは」とした上で、「特に日本は今、次世代に力を注いでいかなければ、教会が滅んでしまうという危機的状況にある。この働きは犠牲の多い働きだが、それだけの価値ある働きであることを確認し、祈り合い、励まし合うためのきっかけになれば」と、今回のサミットの意義について話してくれた。
サミット最終日には、「出発式MEBIG」と題して、3つの式が執り行われた。1つ目は、MEBIGインドネシアの代表を務めてきたスーディ夫妻の牧師按手式。2つ目は、MEBIGで出会ったというカップルの婚約式。そして参加者全員での出発式。用意された3千本の炭酸水を互いにかけ合って、「おともだち」の新たな出発を祝った。