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アットホームなディスカッション「Art, Life, Faith」 芸術の原点に神がいる

2015年1月31日21時02分
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関連タグ:コミュニティーアーツ東京
アットホームなディスカッション「Art, Life, Faith」 芸術の原点に神がいる+
コミュニティーアーツ東京主催の今年最初のイベント「Art, Life, Faith」(ALF)の様子=19日、東京都内で

コミュニティーアーツ東京主催の今年最初のイベント「Art, Life, Faith」(ALF)が19日、東京都内の個人宅を会場に開催された。コミュニティーアーツ東京は、地域に根ざしたコミュニティーグループで、芸術を社会や日々の生活に取り込み、人と人とをつなげることを目指している。また、さまざまな教派の教会や団体に、芸術を通して神の働きを知るための材料を提供する活動も行っている。

演奏パーティー、シンポジウムなどの開催、東日本大震災被災地での救援・復興支援活動、アートイベントの実施など、コミュニティーアーツ東京が行っている幅広い活動の中で、ALFは非常にアットホームなイベントだ。コンサートホール、劇場、美術館、ギャラリーの中だけにしかないように思ってしまう芸術が、実は毎日の生活の中に存在しており、それぞれの人生や社会において何かしらの役割を果たし、さらにその原点は実は神にあるという視点を養うためのディスカッション形式のイベントだ。

毎回ファシリテーターが変わり、ディスカッションの主題や切り口はさまざま。バッハの曲を音楽理論的な視点から見る少し学術性の高いテーマもあれば、映画『アナと雪の女王』が取り上げられるエンターテイメント性溢れるテーマの時もある。

この日のファシリテーターは、コミュニティーアーツ東京のディレクター、ロジャー・ラウザーさん。提示したテーマは「目」だった。マリーナ・アブラモヴィッチという旧ユーゴスラビア出身の著名なパフォーマンスアーティストの映像を題材にし、参加者に自由に発言を促した。

映像は、2010年にMoMA(ニューヨーク近代美術館)で開かれた企画展「The Artist is Present」で、マリーナが行ったパフォーマンスを収めたもの。椅子に座ったマリーナの向かいの椅子に観客が座り、机越しにただ黙って見つめ合うというパフォーマンス。その周りを、順番を待つ大勢の観客が行列をなして眺めている。マリーナにまっすぐに見つめられて泣き出す観客、表情を変えずに静かに涙を流すマリーナ自身が映し出され、異様な空間が出来上がっていることが伝わってくる映像だ。

参加者は、「なぜ観客は泣き出すのだろうか」「にらめっこのように見つめ合っていたら笑い出してしまうのではないか」などとコメント。映像に対して抱いた疑問を共有することから話を膨らませていく。この日のALFには、米国人と日本人、英国人が参加していたが、「欧州ではなく、東京でこのパフォーマンスをやったら人は集まるのか」「日本人はアイコンタクトが取りづらい、なかなか目が合わない」「目を合わせるのは恥ずかしい、じっと見つめたら好意を持っていると勘違いされてしまう」と、国による文化の違いも浮き彫りになる。

思い思いに発言する会話の中に、ロジャーさんが時折言葉を投げ入れる。ロジャーさんによると、このマリーナのパフォーマンスに対し米国では、「向き合ってただ見つめ合うという行為が、教会における告解部屋・懺悔室を思い起こさせる」という評論が出たという。芸術、文化という枠組みの中に、キリスト教や聖書の神につながる何かがあることを参加者に思い起こさせる。

「アダムが堕落したとき、彼は神から隠れて、見られることを拒んだ」「女奴隷ハガルは、神のことを『あなたはご覧になる神』と呼んだ」「イエスは、ナタナエルに『わたしは、ピリポがあなたを呼ぶ前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たのです』と言った」と、聖書のあらゆる箇所が引用され、神の人への視線がどういう意味を持つのか、という方向に不思議と自然に話が進んでいく。

アットホームなディスカッション「Art, Life, Faith」芸術の原点に神がいる 
コミュニティーアーツ東京のディレクター、ロジャー・ラウザーさん

ALFでは、決してキリスト教を押し付け、聖書の話を前面に打ち出すことはしない。ロジャーさんは、世界各国で演奏経験のあるオルガニストで、妻のアビーさんもピアニストだ。他の参加者も音楽家、デザイナーなどのアーティストが多く、あくまでも「アーティストたちがディスカッションできる場」を作ることを大切にしている。この日はクリスチャンばかりが集まったが、どんなバックグラウンドの人であっても、初参加者でも関係なく入り込めるイベントだ。

だが「Art, Life, Faith」には、「芸術を入り口に、人生について考え、そのことを通して神との出会いを体験してほしい」という願いが込められていると、アビーさんは話す。クリスチャンとして生きることと、実社会の中で生きることが切り離されるのではなく、この世界のすべてに満ちておられ、働かれている神の存在に、毎日の生活の中で気づけるクリスチャンであってほしい。このイベントは、聖書を通してこの世界を見る視点を養う場になっている。

元来キリスト教国でない日本にとって、このような働きは非常に大きな意味があるのではないだろうか。西洋文化の中だけにキリスト教があるのではない。ロジャーさんは、すべてが同じ神によって造られた世界なのだから、日本の文化も大切に守りつつ、その素晴らしさ、魅力を本当の神にあって共に分かち合うことができるようになることを目指しているという。

今回のディスカッションは、「創造主であり力ある永遠の神が、小さくて取るに足らない私たちを見つめていてくださること、その愛の眼差しに感謝します」という祈りで締めくくられた。

これまでは、毎月1回違う場所で行われていたが、来月からは2カ所に場所を定め、月2回開催される予定。ALFの詳細、コミュニティーアーツ東京の活動に関する問い合わせは、[email protected] まで。

関連タグ:コミュニティーアーツ東京
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