日本聖公会放射能・原発問題特別プロジェクトが、各教区事務所・教務所を通して配布中の冊子『原発問題についてのQ&A』をインターネット上で公開した。
同冊子は分子生物学者の河田昌東氏(NPO法人チェルノブイリ救援・中部理事)が監修し、2012年に日本聖公会総会で決議された「原発のない世界を求めて-原子力発電と放射能に対する日本聖公会の立場」の声明を元に、12のテーマに分かれて編纂されている。
同教団はこの声明について、特定の政治的立場からではなく、神様によって造られ、与えられた「いのち」を守ることは、教会に与えられた責務であるとの立場から出されたものだとしている。
また、同教団はさまざまな意見が教会にあるのは当然としながら、「中には、原子力発電に反対ではない方もおられるでしょう。しかし、すべての人々に関わるこの問題の性質について学び、論議を深め、キリストの福音の立場とは何なのかを話し合うことはとても必要なこと」だとしている。
以下は冊子のテーマ。
1.なぜ教会は原発問題を取り上げるのか
2.原発の燃料はどこから来るのか、そこで何が起こっているのか
3.原発のコストは安いのだろうか
4.原発は雇用を生みだし、地域を活性化させるだろうか
5.地震・津波がなければ原発は安全だろうか
6.核廃棄物はどうなるのだろうか
7.内部被ばくと子どもたちの未来-被災地の声
8.医療用放射線と原発被ばくはどう違うか
9.電力不足と代替エネルギー
10.原子力の平和利用はありうるのか
11.原発は地球温暖化を防ぐだろうか
12.反省と課題