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競争意識に勝る霊的原則 万代栄嗣牧師

2013年10月21日11時46分 コラムニスト : 万代栄嗣
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万代栄嗣牧師

さて、ゼベダイのふたりの子、ヤコブとヨハネが、イエスのところに来て言った。…「あなたの栄光の座で、ひとりを先生の右に、ひとりを左にすわらせてください。」…十人の者がこのことを聞くと、ヤコブとヨハネのことで腹を立てた。そこで、イエスは彼らを呼び寄せて、言われた。「…あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、みなのしもべになりなさい。人の子が来たのも、仕えられるためではなく、かえって仕えるためであり、また、多くの人のための、贖いの代価として、自分のいのちを与えるためなのです。」(マルコの福音書10章35節~45節)

今日の箇所に登場する12弟子のヤコブとヨハネは、後に使徒と呼ばれ重要な働きをする人物です。しかし、イエスが地上におられた時はまだイエスの指導を受けて軌道修正しなければならない者で、この物語も人間らしいドロドロしたものがあります。

旧約聖書の時代は、救い主がユダヤ人の王となると理解されていましたから、彼らは、イエスが王様になる時には、私たちを右大臣・左大臣にしてくれるようにとこっそり願ったのでした。イエスは、私の杯を飲むことができるかと、ご自分の十字架のことをほのめかされますが、それを全く理解できない彼らは、「できます」と勢いよく言うのです。

このことがほかの弟子に知れてしまい、皆腹を立てます。ということは、彼らも同じことを考えていて、抜け駆けされたと思ったからです。結局、皆自分が一番偉くなりたいと思っていたのです。

しかしこれはよくある話で、私たちは皆、権威ある立場になりたい、一番になりたいという気持ちが働きます。ここでイエスが教えられた、クリスチャンとしての物の見方を学びましょう。

1. 権力願望に要注意

一番になりたいという思いは決して悪いものではありません。高みを目指して成長するのは良いことです。しかし、それが高じて、人を蹴落としても一番になりたいとなると、神に背を向けることになってしまいます。

大ヒットドラマ半沢直樹で流行となった「倍返し」ですが、旧約聖書には、目には目を、歯には歯をという有名な言葉があります。やられたら相手を皆殺しにするような古代において、同じもの以上の仕返しをしてはいけないという神からの言葉です。イエスはさらに、復讐は神に委ね、敵でさえ愛するようにと教えられました。権力志向に対しても、偉くなりたい者は皆に仕えるようにと注意をされました。

私たちは競争社会に生きていますが、世の中の法則しか見ていないと心がねじれて不幸せになります。世の中と歩調を合わせて、ギラギラした権力願望に陥っていないか注意しましょう。

2. 逆転の論理を神は持っている

人の先に立ちたい者はしもべになれとは、イエスがしばしば語られた、世の中とは違う逆説の論理です。偉そうでわがままになるのは、悪の力に結びつき、神からの力や恵みを失うだけです。仕える者になるというのは、単なる弱々しい生き方ではなく、本物の力と祝福に満たすことのできる神の愛の力を知るイエスだからこそ語ることのできた教えです。

人をだまし罠に掛けて一番になっても、足下をすくわれ失敗します。周囲への心遣いや、お客さんたちの幸せを願い、下働きでも心からさせていただく、仕える者こそ人々からの信頼を得て、はっきりとした評価につながります。

今、イエスが王の王、主の主と呼ばれるのは、地上の王となって権力を振るったからではなく、私たちのために仕え、身代わりとなって死なれたからこそ、本物の救い主となったのです。人間社会の常識ではなく霊的な法則があります。不利益に思えても神の法則を貫けば、神はそれを見ておられ、力を与えて下さいます。先に愛し、先に赦し、先に仕える者になり、命まで捨てて下さったイエスに習いましょう。

◇

万代栄嗣(まんだい・えいじ)

松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。

また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。

国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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