【CJC=東京】米トリビューン・メディア・シンジケートが作成、全米のメディアに配信、28日には掲載されたクロスワードで「JEW」と書き入れる箇所のヒントを「シャイロック」にしたことに、反ユダヤ監視団体「名誉毀損防止同盟」(ADL)が「無感覚だ」と抗議、シンジケート側が謝罪文を6月30日配信した。JTA(ユダヤ通信)が報じた。
クロスワードの配信先は4000カ所。読者は1000万人と見られている。
「シャイロック」はウイリアム・シェークスピアの戯曲『ベニスの商人』にユダヤ人の金貸しとして登場する。
JTAによると、「おそらくパズルの製作者は、シャイロックを描き出したシェークスピアの手法が反ユダヤ主義に長年にわたって連動してきたことに気づかなかったのだろう」とADLのナショナル・ディレクター、エイブラハム・フォックスマン氏はトリビューン・メディア・サービシズに送った書簡で指摘している。「JEWという答えを引き出すためにシャイロックを選ぶということは、文化的な無知と感受性が全くないことを示している。不注意だったにしても、そのような結び付け方は、ユダヤ人を悪魔でカネに飢えているとする古典的な反ユダヤの固定観念を永続させる」と言う。
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