Skip to main content
2025年10月24日14時37分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
ルカの福音書身読の手引き

ルカの福音書身読の手引き(28) 宮村武夫牧師

2013年7月4日10時30分
  • ツイート
印刷
関連タグ:宮村武夫
宮村武夫牧師+

主はその母親を見て
ルカの福音書7章11~17節

[1]序

今回、ルカ7章11~17節の箇所を味わうにあたり、二つの点をはじめに注意したいのです。一つは、7章10節までとの前後関係です。この箇所では「ことば」、主イエスのことばに焦点をあてている事実を見てきました。この箇所でも同じです。主イエスのことばです。主イエスのことばがどのようなことばであるかを通して、主イエスがどのようなお方であるか明らかにされるのです。マルコ4章35~41節参照、特に41節「風や湖までが言うことをきくとは、いったいこの方はどういう方なのだろう」。「あなたに言う、起きなさい」(14節)と、死に打ち勝つことば。死も罪(Ⅰコリント15章56節参照)も従うとは、いったいこの方はどういう方か。

もう一つこの箇所で問題になっているのは、結局死と復活です。ヨハネの福音書11章1~46節、特に24、25、26節、また35、36節を注意して読むことにより、今回の記事の理解のため光を受けます。

[2]二つの行列、死といのちの行列

ここに死といのちの二つの行列を見ます。一方は、死んだひとり息子の死体と母親と町の大ぜいの人々、死と涙の行列。他方は、主イエスご自身と弟子たちと大ぜいの人々、いのちの行列。

[3]「主はその母親を見て、かわいそうに思い」

(1)二つの行列を描くばかりでなく、両者の出会いも浮き上がります。「主はその母親を見て」とあります。夫を失うことは大変なことです。しかしこの記事の婦人はそれだけでなく、息子、それもひとり息子の死に直面したのです。息子に死なれた母親。私も身近なところで、長男を沖縄戦で失った宮城ナベさんの姿に接してきました。この視点に立ち、ルツ記を読み直すと新しい光が与えられるのではないでしょうか。主イエスは母親一般を見たのでなく、「その母親」を見たのです。

(2)出会いは、一方的な恵みによります。母親、まして青年が求めたからでなく、主イエスご自身の方から恵みの先手をとっておられるのです。その恵みに母親も青年も、また町の人たち大ぜいもこたえていくのです。

「(彼女を)かわいそうに思い」。このことばは、ルカの福音書であと二回それぞれ興味深く用いられています。

10章33節では、良きサマリヤ人について。15章20節では、放蕩息子の父親について。それぞれの前後関係を注意して、誰が誰に対して、何故かわいそうに思ったのか思いめぐらしていくと、「主はその母親を見て(彼女を)かわいそうに思い」の意味を私たちなりに深く受け止め得るのです。

さらに、このことばはマタイの福音書(9章36節、14章14節、15章32節、18章27節、20章34節)とマルコの福音書(1章41節、6章34節、9章22節)以外には出てこないことばです。

それぞれの場合誰に対して、何故かわいそうに思ったと記されているかを注意して味わうと実りがあります。

[4]結び

(1)死もいのちもひとり個人のこととしてはすみません。青年の死は、母親の涙また町の人たち大ぜいにもかかわります。

同様に、いのちの君の場合も弟子たちさらに大ぜいの人の群れへと広がります。死といのちの勢力を私たちはこの聖書の記事を通して見抜く必要があります。エペソ2章1節から3節に注意したいのです。パウロは、「あなたがたは自分の罪過と罪との中に死んでいた者」と見抜いています。私たちは死の行列に属するか、いのちの行列に属するかいずれか一方の道しか歩めないのです。このルカの福音書に見るできごとは、やがて主イエスが再び来り給うとき、現実となる復活の前味です。私たちの復活はいまだ現実になっていません。しかし主イエスにあってやがて必ず現実となるのです。

ですからやがてばかりでなく、今すでにこの希望に満たされて忍耐しながら戦い進むのです。これこそ、キリスト者・教会の葬儀を通して宣べ伝える復活のメッセージであり、今ここでの生き方なのです。

(2)沖縄での福音宣教は、死の理解と死に打ち勝つキリストの復活のメッセージを中心になされるべきと強く教えられます。これは沖縄だけのことでなく聖書に見る福音宣教のあり方です。沖縄では実際的には、葬式のありかた、そこでのメッセージを通して最もよく表されるべきです。

また「やっぱり30年は」です。死の行列の力をあなどってはならないのです。主イエスの復活のみが希望の源です。そして「まずは10年、やっぱり30年は」です。

◇


宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:宮村武夫
  • ツイート

関連記事

  • ルカの福音書身読の手引き(30) 宮村武夫牧師

  • ルカの福音書身読の手引き(29) 宮村武夫牧師

  • ルカの福音書身読の手引き(27) 宮村武夫牧師

  • ルカの福音書身読の手引き(26) 宮村武夫牧師

  • ルカの福音書身読の手引き(25) 宮村武夫牧師

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • イラクで2つの歴史的教会が再開 「イスラム国」の支配から8年

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • トルコ、5年余りで外国人キリスト教徒200人以上を国外追放 「国家安全保障」理由に

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • シリア語の世界(35)ウルファ(トルコ南東部)の洪水について(2) 川口一彦

  • 冷めた心に注意しよう! 万代栄嗣

  • 聖書のイエス(20)「どのわざのために」 さとうまさこ

  • ワールドミッションレポート(10月24日):トルコ 静かな霊的復興―教会を生む教会へ

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(249)聖書と考える「御社の乱れ正します!2」

  • ヨハネの黙示録(8)テアテラ教会の御使いへ 岡田昌弘

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 現代における「御言葉の飢饉」 法規制や不足で1億人のキリスト教徒が聖書入手できず

  • トルコ、5年余りで外国人キリスト教徒200人以上を国外追放 「国家安全保障」理由に

  • 冷めた心に注意しよう! 万代栄嗣

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(233)宣教は主の備えから始まる 広田信也

  • 【インタビュー】ブトロス・マンスール世界福音同盟新総主事 「平和をつくる者、それが私の使命」

  • チャーリー・カーク氏の妻、殺害者を赦す 「キリストはそうしたし、夫もそうする」

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • チャーリー・カーク氏の妻、殺害者を赦す 「キリストはそうしたし、夫もそうする」

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

  • 中国東部で教会活動に対する大規模取り締まり、キリスト教徒70人以上拘束

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.