東アフリカ、特にソマリアにおいて過去60年間で最悪の干ばつに直面しており、食料価格の高騰と収入減により、数万人ものソマリア人が餓死する危機と背中合わせの避難生活を余儀なくされている。11日、米クリスチャン・ポスト(CP)が報じた。
CPによると同地域では60万人もの子ども達が餓死する危機に直面している他、大人も含めれば370万人ものソマリア人が餓死する危機を抱えながら生活しているという。特にイスラム過激派勢力のアル・シャバブ統制下にあるソマリア南部において危機が深刻であるという。
ソマリア国内のビジネスは経営難に陥っており、家畜も餓死直前となっており、ソマリア産の食糧は事実上入手不可能となっている。そのためソマリア国内での食糧は他国からの輸入に依存している状態である。しかしながら、食料価格は高騰しており、さらにソマリア南部に輸入される食糧にはアル・シャバブによって課税されるため、より一般市民にとって購入困難となっている。
ソマリアから1,000人以上もの人々が脱国して食糧を国外に求めたり、避難所に避難したりしている。しかしこのような干ばつとききんに見舞われた地域で避難所は十分にあるわけではない。
国外に脱出したソマリア人らは衰弱した体で避難所を探しに乾燥した土地を2~3キロさまよい歩いているという。そのため避難所を探しにさまよい歩く中で愛する家族と生き別れになる家族が多く生じているという。
ソマリアの隣国ケニアが最も大きな避難所を用意しており、国境を越えたソマリア人らは身の危険を感じながらケニアの避難所に向けて長い道のりを歩いているという。
国境を越えれば身の安全の保証もなく、藪の中に潜む暴徒による略奪や強姦に遭う恐れもある。
ケニア当局も今回のような大規模なききんで飢餓に苦しむソマリア人達を十分に受け入れ、保護するのは難しいと難色を示している。
避難所に行って食糧を受け取っても、その後持続可能な日常生活を送るための燃料や飼料などを受け取ることができなかったため、一度食糧を受け取って避難所を去っても、その後避難所から受け取った食糧を略奪する強盗に襲われるという危機に直面している。
ほとんどの国際支援団体は緊急支援としての食糧と避難所を提供している一方、国連食糧農業機関(FAO)ではソマリア人が食糧を購入し、家畜に飼料を与え、自宅にとどまって生活できるために7,000万ドルの資金を集めている。
各国際支援団体は、ソマリアのききんを救うためにありとあらゆる方法でさらなる資金を集める必要性に迫られている。国連では加盟各国から11億ドルの資金を東アフリカききんに割り当てるとしているが、実際の同地域での必要を考慮するとさらに13億ドルが必要になるという。
ヒラリー・クリントン米国務長官は11日(米国時間)、米首都ワシントンD.C.で今回のききんについて「数十年のサイクルでこのようなききんが繰り返されています。これは私達の手に負えない問題であるといってあきらめてしまう事はたやすいことでしょうが、このようなサイクルは必然的に生じなければならないものではありません」と述べた。
国連および他の国際支援機関では東アフリカききん対策のための資金集めに奔走している。一方で国連の動きについて、「このような深刻な干ばつが生じ、ききんが生じることをなぜもっと早くに予見できなかったのか。なぜもっと早くから資金を準備し、このような深刻な現実に直面する前に対策を施すことができなかったのか」という批判も生じている。
クリントン米国務長官もそのような批判を国連に投げかけており、「もし政治的意図によって行動に出ようとするならば、世界にはこのようなききんを過去のものとするための資源や手段が存在しているはずです」と述べた。
同じような批判はソマリア出身のスーパーモデルイマンさんも投げかけており、米CNNのアンダーソン・クーパー氏との対談で「国連はききんに対する準備と行動が遅かったと思います。1992年には今回よりももっと規模が小さいソマリアのききんが生じていました。過去のききんの前例から今回のききんの用意をすることができていたのではないでしょうか。私が皆さんに申し上げたいことは、今回の深刻な危機は予防可能なものであったということです。しかし今は救いようのない状態となってしまっています」と述べた。
(ワールドビジョンを通じた東アフリカききんへの募金はこちらまで)
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