経済格差が広がるフィリピンでは、生活に必要な最低限の収入すら得られない「貧困層」が国民の3人に1人(2000年現在)とされ、増加傾向にある。社会福祉法人基督教児童福祉会(CCWA)の国際精神里親運動部は、フィリピンの人々が事業をおこし、自立して貧困から抜け出せるようにと、献金を募って「小規模ビジネス普及事業」を展開してきた。現在、2002年6月から05年5月末までを第2期として、目標金額を800万円に設定し、今夏の募金キャンペーンとして協力を呼び掛けている。
フィリピンの財団法人と共同で展開してきたこの事業で、これまで900人以上が研修を受け、約280人が融資を受けて自らの商売を開始している。研修は、貧しい人たちが商売を始める前に、商売についての考え方や知識を教えることから始まる。字が読めない人にも分かるように、ゲームをたくさん使い、商売の擬似体験をしながら学ぶ。
CCWAスタッフの松浦宏二さんは研修について、「物を与えるだけの支援は、問題を根本的に解決する支援にはなりません。この事業は、自らの努力で貧困から抜け出す能力を育もうとするものです」と報告する。貧しい人々に適切な支援を届けることで、本当の意味で貧困が、軽減され、解消されていく。CCWAは、この研修を、今後、国際精神里親運動で支援する23の地域にも拡大するため、研修マニュアルの作成など準備をすすめている。詳細はCCWA公式ウェブサイト(URL:http://www.ccwa.or.jp/ )まで。
問合せ先:
社会福祉法人 基督教児童福祉会(CCWA:シーシーワ)国際精神里親運動部
理事長 深町正信(青山学院長)
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