国内では松山を中心に全国7教会の主任牧師、国外ではインド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や神学校の教師として活躍する万代栄嗣牧師の講演会「万代栄嗣・福音を語る」の東京集会が6日、東京・銀座の銀座東武ホテルで開催された。東京福音センターが主催。信徒らを中心におよそ30人が参加した。
万代師が、ヨハネの福音書9章1節から9節を本文に、新年度の中で神からたくさんの恵みを受ける秘訣を3つのポイントに絞ってわかりやすく伝えた。
イエスは道の途中で、生まれつきの盲人を見られた。弟子たちは彼についてイエスにこのように質問した。「彼が盲目に生まれついたのは、だれが罪を犯したからですか。この人ですか。その両親ですか」
そのとき、イエスは答えられた。「この人が罪を犯したのでもなく、両親でもありません。神のわざがこの人に現れるためです」
弟子たちは、盲人という不運な立場に立たされたことの原因を知りたがった。しかしイエスは、この盲人に現わされる未来の神の栄光を見た。万代師はこの弟子たちの視点が、自分の過去、過ちばかりに目を留め、嘆くべき自分の現状についてなんとか自分を納得させようとしている我々の姿ではないかと問いかけた。イエスは我々の過去や現状を見るのでなく、将来主によって新しくつくりかえられる我々の輝かしい姿を見ている。
万代師はまず、「今日このときをもって、私たちの人生の中にまったく新しいスタートを迎えたい」と強く訴えた。「主と出会うときにいつでも新しいスタートが実現する」「無から有を生み出す神が私たちとともにおられる」と、自分の過去や現状にとらわれることなく、その事実がすべて、今、神の御業が自分の上に現わされるためであることと、未来の希望をもって新しい人生のスタートを踏み出すことを可能にするキリストの大きな恵みを伝えた。
イエスは続けて弟子たちに答えられた。「わたしたちは、わたしを遣わした方のわざを、昼の間に行わなければなりません。だれも働くことのできない夜が来ます」
イエスはここで、昼の間、働くことのできるチャンスを逃してはいけないと伝えている。万代師は、我々の地上での生涯が有限であること、チャンスは無制限ではないことを覚えて、自分に任された使命を、許されている限られた期間で精一杯成し遂げることが重要だと説いた。
「2006年の間にみなさんがすべきことはたくさんあります」「神がみなさんに与えられた時間に、無目的な時間はありません」と新年度にあふれる希望を伝えた。
生まれつきの盲人はイエスの起こした奇跡によって癒された。近所の人々や彼の以前の姿を知る者たちは、目が見えるようになったその人を見て、ある人は「これはその人だ」と言い、またほかの人は「そうではない。ただその人に似ているだけだ」と言った。
万代師は、「神の御業が自分に現わされることをただ受け入れ、まわりの人がびっくりするほどの変化を味わいたい」と、会衆一人ひとりに呼びかけた。「これは別人ではないか」と問いかける人々に当人は、「私がその人です」と大胆に証(あか)しした。「私たちの生活にも『Before→After』があるように」、「『私はこんなに変わりました』と、主にあって与えられた喜びを素直に伝えていきたい」と、主の恵みにあふれた信仰生活を説いた。