キリスト教指導者らが結集し、パキスタンにおいて風刺漫画抗議暴力デモにおけるさらなるキリスト教徒犠牲者を出すことを防ぐための危機対策センター設置が計画されている。
パキスタンのキリスト共同体はさらなる迫害に直面しており、キリスト教プロテスタント、カトリック両指導者らが団結して風刺漫画議論でもたらされた暴力デモによる被害を防ぐための新たな危機対策センターを開設する計画を発表した。
この新計画は二週間にもわたる暴力デモでパキスタン国内のキリスト教徒が暴徒の犠牲者となっていることを受け、緊急に練られたものである。
英キリスト教援助団体"Aid to the Church in Need(ACN)"によると、この危機対策センターではイスラム教と少数派集団の関連性を監視し、争論が拡大しより大きな暴力活動が発展するのを草の根レベルで撃退する行動を取るために設置されるという。
イスラマバード・ラワルピンディー地区の主教アンソニー・ロボ氏は、キリスト教活動団体が危機対策センターの全国ネットワークを展開する責任者となる予定であるという。
またロボ主教はこの計画で危機管理対策に疲弊したパキスタン国内に大きな活力を与え、預言者やコーランを侮辱することで厳しい処罰を課すという、国内キリスト教徒に対するイスラム法に違反した暴力行為を阻止する大きな助けとなることを確信しているという。
この危機対策センターは来月にも設置が期待されているという。
先週キリスト教学校が暴力行為の標的となったことを受け、カトリック、プロテスタント両教会が協力して危機対策に乗り出した。
警官はパキスタン国内でキリスト教教会や教会所有物に対し攻撃を続ける暴徒らの暴力行為を催涙ガスを用いて対処している。
パキスタン政府に宗教的不寛容を訴える組織全パキスタン少数派同盟議長のShabhaz Bhatti氏は、今回の危機対策センターのイニシアティブにおいて主要な役割を果たす予定である。
Bhatti氏は、「長い間我々は少数派に対する攻撃に対して、事が起こってから対策していたがこれからは暴力が生じたら直ちにその暴力を阻止する働きかけができるようになる。
この計画で人々に暴力行為の潜在的恐怖は事が収拾が付かなくなる前に対処可能であるという確信を与えることができる。」と述べた。
Bhatti氏によると危機対策センターの新調整役は、緊急対策への十分なトレーニングを行い、暴力の使用を正当と説くイスラム過激派指導者らを政府当局に告知する十分な報告システムを設置して、キリスト教徒の安全を脅かす切迫した脅威についてメディアが十分に取材できるような体制を整えるという。
Bhatti氏は、現在問題となっているイスラム冒涜法が今にも廃止されることに希望を抱いているとも述べた。
国内のカトリック指導者ローレンス・サルダニャ大司教公は、パキスタン首相が国内キリスト教徒に対して暴力行為を行う者を非難し、またキリスト教との連帯感を深めるための聖職者トップ会合に出席したことを高く評価しているという。