米国で被爆の惨状と平和の尊さを訴えるとともに、原爆孤児救済活動に尽力した広島流川教会(広島市中区)の故・谷本清牧師の遺族が4日、被爆当時の様子をつづった谷本牧師の日記の写しを同教会に寄贈した。中国新聞が伝えた。
日記は、わら半紙226枚とノート1冊に書かれた、原爆投下の1945年8月6日から48年8月31日までのもの。同市西区の知人宅で被爆した谷本牧師が教会周辺に向かい、被災者の救助に当たった様子などが記されている。
この日、教会を訪れた谷本牧師の妻・チサさん(94)ら遺族3人が「広島で何が起きたのかを残したい」と、読みやすくするため手書きやパソコンでの清書も添えて寄贈。受け取った同教会牧師の沖村裕史氏(54)は「大変貴重な資料。教会の歴史編纂にも役立てたい」と話した。