ペンテコステの23日、世界220の国と地域のクリスチャンが全世界のためにともに祈る一大イベント「グローバル・デイ・オブ・プレイヤー(Global Day of Prayer、GDOP)」が開催された。日本でも各地のクリスチャンが教派を超えて集まり、世界数億人のクリスチャンとともに全世界の祝福を祈った。
「もしわたしの名をもって呼ばれているわたしの民が、ひざまずいて祈り、わたしの顔を求め、悪の道を捨てて立ち帰るなら、わたしは天から耳を傾け、罪を赦し、彼らの大地をいやす」(歴代誌下7:14)。南アフリカのビジネスマンであったグラハム・パワー氏がこの聖句を通して神からのビジョンを与えられたのは、2000年7月のことだった。翌年3月には、彼の呼び掛けに応じた4万5000人以上のクリスチャンが、ケープタウンのスタジアムを埋め尽くしていた。
その後も祈りの運動は成長を続け、2005年のペンテコステには156カ国が参加。祈りの輪は2009年、ついに220の国と地域にまで広がった。
グラハム氏は、この運動について「神の栄光と憐れみの愛を絶対的に必要としている世界のためのもの」と語る。また、全世界のクリスチャンが一つになってささげる祈りは、「世界を造り変え、国々を神の栄光で満たす力を持っている」と強調する。
東京都東久留米市で23日に開かれた集会には、各国の宣教に重荷を持つ教職や信徒リーダーら約150人が参加した。特に、日本、韓国、北朝鮮、中国、フィリピン、イスラム教諸国、イスラエル、ブラジルのために具体的な祈祷課題を挙げて祈った。
日本のためには特に、教会がキリストにあって一つとなるために祈った。また、北朝鮮と韓国のためには、▽北朝鮮での宣教の働きが祝福されるように、▽両国が神の時に一つとなるように、▽韓国の教会が神を愛する情熱を取り戻すことができるように、▽韓国の教会が続けて多くの宣教師を派遣することができるように、などの祈祷課題を挙げて祈った。
中国のためには、相次ぐ天災の被災者が慰められ、そのような悲しい出来事を通してもさらに多くのクリスチャンが生まれるように、また日本などに留学している多くの中国人の救いのために祈った。フィリピンのためには、▽2週間後の大統領選で神をおそれる大統領が選ばれるように、▽日本で家庭を持つ多くのフィリピン人女性が家庭で神の栄光をあらわし、家族を主に導くことができるように、と祈りをささげた。
イスラム教諸国のためにはまず参加者全員で、これまでキリスト教会が、ムスリムの人々を愛する代わりに裁き、神からでない恐れを持っていたことを悔い改める祈りをささげた。そして、▽衛星放送やあらゆる手段を通してムスリムの人々が福音に触れることができるように、▽イスラム教諸国への宣教に日本人が大いに用いられるように、などの祈祷課題を挙げて祈った。
イスラエルのためには、国内の平和と全世界のユダヤ人の祝福のため、またユダヤ人でイエス・キリストを信じるメシアニック・ジューの祝福を祈った。
ブラジルのためには、▽下院で可決された同性愛者擁護の法律が上院で可決されないように、▽ブラジル出身の宣教師にさらに謙遜な心を与え、まだイエスを知らない多くの国に福音が伝わるように、などの祈祷課題を挙げて祈った。
最後に、GDOPの名で行われるすべての集会で朗読される「全世界のための祈り」を参加者全員で読み上げ、世界の祝福を祈った。
GDOPの継続プログラムは、各地のクリスチャンの結束を促す機会としてペンテコステ後の90日間も行われる。