アフリカ西部ナイジェリアで今月7日に起こったイスラム教徒とキリスト教徒の宗教衝突で22日までに、関与した疑いのある163人が拘束された。同国警察のスポークスマンの情報として米CNNが伝えた。
拘束された163人は様々な背景を持つが、いずれも衝突の起きた同国中部プラトー州の州都ジョス近郊出身。うち41人が殺人罪で訴追され、ほか122人は暴動や放火、銃器所持の罪に問われる予定だという。
今回の衝突では、イスラム教徒がキリスト教徒の村を襲撃し村民らを殺害。発生翌日には緊急配備された治安部隊により事態は収拾したが、一日で死者数500人を超える大惨事となった。
同国は北部にイスラム教徒、南部にキリスト教徒が多く、地域的に宗教が分かれている。今回衝突が起こったジョスは北部と南部の中間地に位置していることから、農地の帰属などをめぐりしばしば両教徒間の衝突が起こり、08年には300人以上が、今年1月にも400人以上が死亡している。