米国コロラド州のカトリック系学校が、レズビアンの両親を持つ児童の入学を認めない判断を下したことから、同性愛者団体などから抗議を受けている。米CNNが伝えた。
児童は同校の就学前課程に通っていたが、同州デンバー大司教区の判断により正式入学が認められなかった。同司教区は判断理由として「信仰と道徳においてカトリックの教えに公然と背いている両親の行為により、遺憾ながらその子どもの入学資格はなくなった。このような状況にある子どもの入学を許可すれば、子どもたちが学校で教わることと、家庭で経験していることとの間に矛盾が生じる」と述べている。
これに対し同性愛者団体の代表は8日、「カトリック当局による今回の行動は差別以外の何物でもない」と批判するコメントを発表。別の団体も「学校が両親を理由にして子どもを教育課程から締め出すのは大きな問題だ」と抗議するなどしている。
米国では昨年11月、福音派教会、正教会、カトリック教会の指導者が生命の尊厳、結婚観の歴史的認識、良心と信仰の自由についての共同声明「マンハッタン宣言」を発表。結婚については、一組の男女間で結ばれる契約としての結婚と、「生命の創出と繁栄と保護」という結婚の特別な価値と性質を法的に正しく認識し、尊重し、継承すべきであるとした上、結婚文化の弱体化と腐敗を知る指標として同性結婚などを挙げていた。