マヨン山(標高2460メートル)の大規模噴火の懸念が高まっているフィリピンでは、25日、数万人の避難住民が学校や体育館などの避難施設でクリスマスを迎えた。同国では国民の8割以上がカトリック教徒。
AFP通信によると、住民はこの日、政府から麺類や干物、果物などが支給され、サンタクロースの帽子をかぶった兵隊とクリスマス衣装で着飾った学生らによるコーラスや手品を楽しんだ。
マヨン山はフィリピンの首都マニラの南東約330キロに位置し、半径6キロ以内は危険地帯に指定されている。この地帯に住む9,754世帯46,655人は26日現在、26カ所の避難施設に避難している。AFP通信によると、施設は極度の過密状態で、1つの教室に数十家族が生活しているという。
溶岩の流出が続き、噴煙を巻き上げていることから、当局は住民の健康への影響にも警戒を強めている。溶岩の流れる速度は最大で時速100キロ、温度は摂氏420度にのぼる。