ともに世界遺産を持つ和歌山・高野町とイタリア・アッシジ市が「日伊世界遺産都市の文化・観光相互促進協定」を締結する運びとなった。調印式は26日にアッシジ市で開かれる。
両都市の交流は1986年、アッシジ市で開かれた世界宗教者会議の際、当時の高野町長がアッシジ市長へ親書で「宗教都市同士の交流」を呼び掛けたことから始まり、翌年にはアッシジ市の合唱団が高野町を訪れ公演するなどしてきた。今回の協定により両都市は今後、互いの都市を紹介する写真展や宗教美術品展の開催、市民交流などを積極的に進めていく方針。
アッシジ市はカトリックの聖人であるアッシジのフランシスコ生誕の地として知られ、2000年に関連聖堂などが「アッシジ、フランチェスコ聖堂と関連修道施設群」として世界遺産に登録された。一方、高野町には真言宗の開祖である弘法大師・空海が拠点とした高野山があり、こちらも04年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産登録を果たしている。