・・・あなたがたはみな、キリスト・イエスに対する信仰によって、神の子どもです。バプテスマを受けてキリストにつく者とされたあなたがたはみな、キリストをその身に着たのです。ユダヤ人もギリシヤ人もなく、奴隷も自由人もなく、男子も女子もありません。なぜなら、あなたがたはみな、キリスト・イエスにあって、一つだからです。もしあなたがたがキリストのものであれば、それによってアブラハムの子孫であり、約束による相続人なのです。(ガラテヤ3章23節〜29節)
人間的な努力や頑張り、常識やノウハウでは人は救われません。しかし、主キリストの十字架の福音は、私たちを根底から救い、新しい命を与える力があります。キリスト以前の私たちと、信仰を持ってからの私たちとは、同じように見える命でありながら、その中身が全く違うのです。
神の子どもであるクリスチャンに与えられた特権を私たちは知りたいのです。
1.神の子どもとしての新しい立場
単なる日本人としての戸籍ではなく、私たちは天国の戸籍に神の子どもとしての名前が記されていることを感謝しましょう。あなたの地位、立場は変わっています。
神が私たちを愛して下さるというときに、それは単に罪のお目こぼし的な妥協ではありません。イエス・キリストが私たちの罪のために命を捨てて下さった時に、私たちは、神の御前での立場が変わったのです。これは、裁かれるだけの私たちが神の家族の一員に加えられて、神の子どもと呼ばれる、という実に感謝すべき恵みです。
私たちの日本人としての戸籍上の地位は、まずほとんど変わらないでしょう。でも私たちの国籍は天にあります。
私たちの立場が、キリストの血によって神の子どもとして新しくされていることを心から喜びましょう。
2.キリストを着る
パウロは、文字通りここで衣服を着るという譬(たと)えで私たちの新しいあり方を表現しました。私たちには、キリストによって与えられる新しい装いがあるのです。
以前は、自己中心的な考えやものの見方しかできなかった私たちですが、今は、キリストを着てキリストに似る者とされたのです。
私たちの言葉や表情、作り出す空気や、受けるより与えるという姿勢も、私たちが語る希望も、将来に向けて語る様々な大きなビジョンも、私たちが作り出す全てのものがキリストを身に帯びキリストを着る私たちでありますように。ファッションを追いかけることはみんな一生懸命です。でも、私たちはキリストを着、更にキリストに似たものへと変えられていこうではありませんか。
栄光から栄光へとキリストを着続けているところに私たちの成長があり、キリストによって価値ある人生となるのです。どんどんキリストに似た者にされていきましょう。
3.キリストに選ばれた者としての1つ
エルサレムでの教会の誕生に始まり、国境を越え、自由人、奴隷の立場を超え、男女や、教養のあるなし、文化の違い全部を超えて、クリスチャンという生き方を持つ、ひとまとまりの民が生まれていったのです。
当時、多民族を従え地中海世界全域を統治していたローマ帝国を、他の部族や国は覆すことができませんでした。しかし、クリスチャンという人々の塊が、ローマ帝国の文化、歴史を変え、そこから世界の歴史全てがクリスチャンを中心として動き始めたのです。
格差社会の拡大が危惧される日本ですが、今までのように皆が中流意識の一枚板のような社会ではなく、いろいろなグループが存在できる社会になるとも言えます。その中で、クリスチャンというすばらしい群れは、21世紀の日本で必ず大流行します。
キリスト・イエスに対する信仰によってクリスチャンが神の子どもであるということは、アブラハムの子孫、霊的イスラエルであり、神がアブラハムに約束された恵みの相続人として、豊かな祝福を与えられる者となるということです。あなたの人生の中にも神の恵みは与えられます。
あなたの信仰は隠すべきものではありません。私たちは今や立場が変わり神の子どもとなったのです。キリストを着た新しい装い、新しい人生、雰囲気を作り出します。そして、クリスチャンとしての新しい生き方を人々と分かち合っていくのです。
アブラハムの霊的子孫ですから、今週あなたが祈る祈りは必ず答えられます。あなたが注ぐ愛は人々を生かします。あなたが語る証しの言葉は魂を救います。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。