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花嫁

花嫁(9)白百合の願い 星野ひかり

2024年8月8日11時34分 コラムニスト : 星野ひかり
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花嫁(1)食卓 星野ひかり+

夫のがんが分かった当初、夫を失ったら私はどうやって暮らしてゆけばいいのだろう、と不安な気持ちに押しつぶされそうになった。心がふさぎ込み、潰れそうになった私を、牧師先生や義両親、親族は「大丈夫だ」とその根拠までも共に考え、励ましてくれた。

たとえ夫を失ったとしても生活してゆけないわけではなかったが、障がいを持っている私が一人で生きていくというのは、困難なことではあった。そんな中で、できる仕事を一つでも多く持っておきたいという思いが切実に与えられていった。

そんな時に、自分の持てるもので一番良いものを人と分かち合ってゆくことが大切であることを神様は示してくださるようであった。私の持てるもので一番良いもの。それは20年近く作り続けてきた「石鹸(せっけん)」であった。オイルの配合からそれぞれのオイルのメーカー、厳選したアロマや薬草、特別なクレイを使用して作ったこだわりの石鹸は、自分の洗顔のために作り続けており、お使い物に持参しては喜ばれていた。

私は夫を失う可能性を思い巡らしては混乱しながら、叔母に「私の持てるもので一番良い、この石鹸をたくさんの人と分かち合う仕事をしたい」と打ち明けた。叔母は栃木県のサシバの里(サシバ=猛禽類の野鳥)と呼ばれる里山で「サシバの里自然学校」を私のいとこに当たる息子と共に営んでいる。

叔母は共に信仰の話で心を熱く燃え立たせられる一番の親友になってくれた人である。そして石鹸作りの一環でサシバの里山の木々から抽出したアロマや里山の薬草を使って石鹸を作らせてくれないかとも申し出た。夫の病の最中でどんなに心細いかと、叔母は察してくれたのだろう。「里山の石鹸を作る」という案を叔母は励ましてくれ、計画に花を咲かせた。

叔母のいるサシバの里自然学校は、叔父の率いるNPOオオタカ保護基金が主宰しており、猛禽類の野鳥を守ることにより、豊かな自然の生態系を町として守ってゆこうとする取り組みだ。山一つを借り上げて、自然学校ではさまざまな自然を守る取り組みを体験できる。定期的に開催されるキャンプには、子どもたちが集って自然と戯れ、自然から多くのことを教わっている。

私は自然界を思うとき、一つの聖句が心の奥で温まる。

被造物は切実な思いで、神の子どもたちが現れるのを待ち望んでいます。被造物が虚無に服したのは、自分の意志からではなく、服従させた方によるものなので、彼らには望みがあるのです。被造物自体も、滅びの束縛から解放され、神の子どもたちの栄光の自由にあずかります。私たちは知っています。被造物のすべては、今に至るまで、ともにうめき、ともに産みの苦しみをしています。(ローマ8:19~22)

この被造物とは自然界そのものも含むだろう。人間の罪の影響を受け、長い間人と苦しみを共にし、呻いている地の呻きが聞こえるようだ。

サシバの里自然学校のある山の奥には、見たこともないような藤がある。天高く伸び、その花房にはほとんど手が届かない。木々に絡まりながらツタを這(は)わせ、その身丈はぐんぐん伸びて、水のほとりで幻想的な花房を天に滴らせているのだ。

本来自然とはもっと力あるものなのだろう。イエス様が歩かれた2千年前のエルサレムの木々も、今よりずっと芳醇に香り、大地の土も豊かであったに違いない。私たちは痩せて悲鳴を上げている木々にばかり囲まれているのではなかろうか。

そんな自然の力豊かな里山の自然学校で、叔母は私の石鹸の計画のために、里山の薬草や、薬草から抽出したアロマオイルを持って訪れてくれた。

私はその薬草を1カ月余り日干しにした後、ついに先日配合した石鹼液を型に流し込んだ。それを型出ししてカットしてから、1カ月以上寝かせて熟成させ、出来上がる。まだ試作の段階だが、私はこの石鹸工房の試みを「白百合石鹸工房」と名付けた。

イエス様は、私たちイエス様を愛する者らを「いばらの中にある白百合のようだ」とおっしゃってくださるということ(雅歌)、また、石鹸自体が白百合の花びらのようなしっとりした使い心地であることから付けた名称だ。もちろん薬事法の規定があるために、化粧石鹸ではなく雑貨としての扱いでの販売となる。

栄光の天の都において、そこに生える木々の葉は人を癒やすという。それは心を、体を癒やしてくれるのであろう。この地でも、私たちの体は自然界に大いに守られている。太陽は、木々は、水は、私たちの暮らしをどれほどに守ってくれているであろうか。そして木々の幹や葉や花房から出る樹液を人は昔から抽出し、心や体を癒やす香油として、そして王の王であるイエス様と関わりの深い乳香や没薬としても取り分けた。そしてその自然界の中に、神様は多くの生き物たちをも憩わせ、生き物たちもそれぞれの働きを担っている。

久々に石鹸を作っている間、私は里山の薬草の樹液の香りに浸されて幸せであった。今夜もまた、新しく叔母が摘んでくれた薬草を用いて、石鹸を試作しようと思っている。それは神様の温かさに触れるようで、祝福に満ち満ちた時間である。

ありがたいことに、夫は日増しに元気になってきている。今月からは職場にも復帰できそうな勢いで回復し、抗がん剤で痩せた体の体重もずいぶん戻った。夫が仕事に戻ったら、なおさら一人でいる時間も多くなる。黙々と一人で作業できる石鹸作りは、生活に新しい風を吹かせてくれることだろう。100個近い石鹸を試作して、ようやく配合も形も定まった。

「白百合石鹸工房」。いつか多くの人に「私の持てるもので一番良いものを分かち合う」という夢は芽生え、進行中である。

今私は毎晩8時には寝て、夜中の2時3時に起きる。そして、聖書の朗読をイヤホンで聞きながら石鹸作りに没頭するのだ。聖書の世界に没入し、神の愛に包まれる。

真夜中の石鹸作りは神様の言葉にあって祝福の光であふれる。確かな聖霊様の守りがある。そしてふと、「聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証です」(エペソ1:14)とイヤホンから流れる聖句に御国を思い、救いの喜びに改めて満たされるのだ。

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◇

星野ひかり

星野ひかり

(ほしの・ひかり)

千葉県在住。2013年、友人の導きで信仰を持つ。18年4月1日イースターにバプテスマを受け、バプテスト教会に通っている。同年より、クリスチャントゥデイで連載を始める。これまでの掲載作品は、「のりぼと神様」(18年)、「はっつぁんとかおる姫」(同年)、「背徳の街のマリヤ」(19年)、「み使いダニエル」(20〜21年)、「さくら時計」(21〜22年)、「すみれ時計」(22年)、「小菊時計」(同年)、「夜明け前」(22〜23年)、「花嫁」(24年〜)。

■ 星野ひかりフェイスブックページ
■「花嫁(9)白百合の願い」で取り上げた星野ひかりの石鹸はこちら

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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