2021年にデビ大統領が暗殺され、政府は解散した。同国の憲法は、デビ大統領の息子に「暫定大統領」と軍隊の長としての拡大権限を与える憲章に置き換えられた。チャド国内だけでなく、ダルフール、中央アフリカ共和国、ナイジェリア、カメルーンからも反乱軍や盗賊が侵入し、国を悩ませている。イスラム教徒の北部とキリスト教徒の多い南部の対立も続いている。
経済成長、人材育成、キリスト教宣教の全てがこうした要因によって阻まれており、チャドは依然として世界最貧国の一つである。人口の半分以上が基本的な水サービスを受けられず、深刻な飢餓がまん延している。新政権が誠実さ、透明性、正義、そしてチャドの全ての地域と人々に対するバランスの取れた配慮をもって指導することができるように祈ろう。
リビア南部に国境を接するアフリカの内陸国であるチャドは、人口の約半数がイスラム教徒、約10%が福音主義信者で、70にも及ぶ未伝道部族がいる。困難のあるチャドだが、宣教が進み、人々がキリストを見いだせるよう祈っていただきたい。
■ チャドの宗教人口
イスラム 52・8%
プロテスタント 10・4%
カトリック 21・3%
土着の宗教 7・7%
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