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歴史の記念塚 穂森幸一

2024年3月21日19時00分 コラムニスト : 穂森幸一
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ヨシュアは彼らに言った。「ヨルダン川の真ん中の、あなたがたの神、主の箱の前に渡って行って、イスラエルの子らの部族の数に合うように、各自、石一つずつを背負って来なさい。それがあなたがたの間で,しるしとなるためである。後になって、あなたがたの子どもたちが、『これらの石はあなたがたにとってどういうものなのですか』と聞いたなら、あなたがたは彼らに言わなければならない。『ヨルダン川の水は、主の契約の箱の前でせきとめられた。箱がヨルダン川を渡るとき、ヨルダン川の水がせきとめられた。これらの石は永久にイスラエル人の記念なのだ。』」(ヨシュア記4:5〜7)

私がエジプト旅行で忘れられない思い出の一つは、幼子モーセが王女に拾われたという場所の記念碑を訪れたことです。ナイル川は長い歴史の中で流れを変えていますので、現在の川べりからかなり離れたところに位置しています。その記念碑を保存するようにシナゴグが建てられています。3500年という長い時間の経過があるのに、その地域の人々がモーセの出来事をまるで最近のことのように感じているのは、記念碑のおかげなのかもしれないと思いました。

ギリシャを訪問したとき、パウロが説教したアレオパゴスに行くことができました。パウロが語っていたといわれる場所に記念碑が建てられ、使徒17章のパウロの説教が数カ国語に訳され、銅板に刻まれていました。この場所に立ったとき、時空を超えてパウロに会ったような気がしました。偉大な宣教者であったパウロでさえ、聖書以外では痕跡が見つかりませんので、記念碑はありがたいと思います。

西南戦争が終わってからもう150年たつのですが、この戦争について検証している和尚さんがいます。その和尚さんが中心になり、5年ほど前、南州墓地公園の一角に、官軍と薩摩軍の和解の碑を建てました。除幕式にはそれぞれの子孫を招き、双方がわだかまりを捨て、将来に向かうことができるようにという企画をしました。実は最近まで、鹿児島ではお互いの間であいさつもしないし、口も利かないということがあったのです。

西南戦争の田原坂の戦いでは、関係のない一般民衆が流れ弾の犠牲になったということで、同じ墓地公園に昨年、一般民衆犠牲の碑を建立し、関係者を招いて慰霊祭をしています。いつの時代でも名のない一般民衆は忘れられてしまうと嘆いていました。碑を建てるのは、時代が経過しても人々が思い出すためだといいます。

明治維新のことが改めて研究されるようになり、教科書には載っていない興味深い事実が明るみになっています。例えば、日本で最初の銀行ができたのは明治になる10年前だといわれます。横浜の外人居留地に上海香港銀行の支店が開設されています。

江戸時代、欧州各国はアジア、アフリカの植民地支配にまい進していました。大英帝国はインドでアヘンを栽培し、中国で売りさばいて利益を上げていました。このことに中国が反発すると、アヘン戦争になり、負けた中国は莫大(ばくだい)な賠償金を払わされています。

大英帝国と世界の財閥ファミリーは、アジアでの権益を守っていくために日本を軍事国家に育て、同盟国としてサポートさせようとしたといわれます。そのために留学生の受け入れ、倒幕のために軍艦や武器援助をしたといわれます。また、黒船を率いて開国を迫ったペリーは、米国の大富豪の親戚だといわれます。

日本は長い間、太平の眠りといわれる平和な状態だったのに、新政府は富国強兵を掲げ、突如、戦争に次ぐ戦争の時代に突入していったのは理解できないという人がいます。そのように仕向ける海外の勢力があったといわれますと、分かるような気がします。

西南戦争は、新政府に不満を持つ薩摩の武士集団が、下野していた西郷を担いで起こしたといわれています。船で東京を目指せば勝機があったかもしれないのに、陸路を進むなんて無謀であり、農民兵を軽く見ていたおごりだという意見もあります。しかし、薩摩軍の戦死者として南州墓地に埋葬されている人々の中に、米国に留学していた人が少なくないのです。

西郷隆盛は、新政府が欧米に利用されようとしている政治の仕組みに気付き、異を唱えようとしていたのではないかと思うのは行き過ぎでしょうか。欧米列強の一つの駒としてのみ込まれるのにブレーキをかける戦いであったと思えば、慰霊碑や墓石に記されている人々の無念も晴れるかもしれません。

歴史の流れというのは無情なものです。どんなに権勢を誇っても、大きな活躍をしたとしても、歴史の流れにのみ込まれ、その痕跡は残りにくくなっています。明治初期の廃仏毀釈騒動により、鹿児島の多くの寺院が破壊されました。お寺の名前が地名として残っているのに、そのお寺がどこにあったのか分からない地域もあります。

聖書に登場する預言者や伝道者は、人々の魂や精神には大きなインパクトを与えていますが、現実の世界にはほとんど痕跡が残っていません。しかし、聖書という素晴らしい記念塚に永久に保存されるというのはかけがえのない名誉です。キリストを信じ、従う人々は「いのちの書」(黙示録20:12)に名前が記されているとあります。この世で冷たく扱われ、無下にされたとしても、いのちの書に名前が残されるのであれば、一切の働きは無駄になることがありません。

米国では信徒の減少、伝道者不足のため、30%の教会が閉鎖されているといいます。これは日本も例外ではないと思います。教会は宣教と祈りの場でありますが、教会堂は宣教の記念碑でもあります。その町に存在する教会堂は町のシンボルであり、心のよりどころでもあります。宣教の記念碑が存続できる世界であってほしいと心から願います。

まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、この福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。(マタイ26:13)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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