米キリスト教世論調査機関「ライフウェイリサーチ」の調査によると、米国人の3人に2人は、イエス・キリストが聖書の記述通り死からよみがえったと信じているという。
ライフウェイリサーチは今月初め、調査報告書「神学の現状2022」(英語)に基づくイエスの復活に対する米国人の認識に関する記事(英語)を公開した。それによると、米国人の66%は、イエスの肉体的復活に関する聖書の記述は正確だと信じているが、23%はそれに反対しており、11%はよく分からないと回答したという。
イエスの復活に関する聖書の記述に同意する米国人の割合は、2018年以降一貫しており、14年に初めて調査が行われて以降、2%以内の変化に収まっている。
イエスの復活を信じている割合は、中西部と南部(各70%)で最も高いが、西部(62%)と北東部(60%)でも半数を超えた。
年代別では、18歳から34歳までの若年層が、イエスの復活を信じる割合が最も低かったものの、それでも58%が、イエスの復活を事実として受け入れていることが示された。
教派別では、福音派プロテスタント(90%)と黒人プロテスタント(89%)が、カトリック(79%)と主流派プロテスタント(74%)に比べ、イエスの復活を信じている割合が高かった。さらに、自認する教派にかかわらず、福音主義的信条(※)を持っている人は、イエスの復活を信じている割合が98%に上り、そうでない人(58%)よりも40ポイントも高かった。
礼拝出席頻度別では、月に1回以上礼拝に出席している人は、10人に9人(90%)がイエスの復活を信じているが、それよりも礼拝出席頻度が低い人は、半数以下(48%)しか信じていなかった。
一方、調査では、米国人の3人に2人がイエスの復活を信じているにもかかわらず、聖書自体や、イエスの復活と自身の日常生活との関連性については、相反する意見を持っている場合が多いことも示された。
調査が始まって以来初めて、半数を超える人(53%)が、聖書には他宗教の聖典と同様に古代の神話が含まれており、文字通りに解釈すべきでない、と回答したのだ。また、現代の科学は聖書の内容を否定すると回答した人も40%に及び、これまでで最も高い割合となった。
その一方で、同じく調査が始まって以来初めて、半数を超える人(51%)が、聖書の教えは100%正確だと回答。52%は聖書にはなすべきことを示す権威があると考え、62%は聖書が自身の信じるものの中で最も権威あるものだと考えていることも示される結果となった。
「神学の現状2022」は、成人の米国人を対象に2022年1月5日~1月23日の期間、オンラインで調査を実施し、人口的にバランスの取れた3011人から得た回答を基に作成されている。調査は、米フロリダ州に拠点を置くキリスト教の弟子訓練団体「リゴニアミニストリーズ」の依頼で、ライフウェイリサーチが行っているもので、2014年以来、2年ごとに実施されている。