ロシアによる軍事侵攻が始まってからちょうど半年の節目となり、ウクライナの独立記念日でもある8月24日に、ウクライナで続く戦争の早期終結のために祈るよう、世界福音同盟(WEA)と欧州福音同盟(EEA)が呼びかけている。
WEAとEEAは、それぞれの公式サイトに呼びかけ文(英語)を掲載。大きく4つの祈りを呼びかけている。子どもの参加も促しており、戦争時や紛争時に子どもと共に祈るためのガイド(英語)も公開している。
呼びかけている1つ目の祈りは、「この苦難が終わるように」。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、軍事侵攻が始まった2月24日以降、ウクライナでは1080万人以上が近隣諸国に避難しており、国内避難民も推計で660万人を超える。WEAとEEAは、こうした膨大な避難民の発生や、ウクライナ、ロシア両国の兵士が何千人も命を落としている現状に触れ、「戦争が終わり、人命の損失がなくなり、破壊と残虐行為が終わり、癒やしが始まるように祈りましょう」と呼びかけている。
2つ目は、「世界的な悪影響がなくなるように」。ウクライナ、ロシア両国は共に穀物の輸出大国で、今回の戦争により穀物価格が高騰、世界的な食糧危機への懸念が高まっている。ウクライナからの穀物輸出が今月初めに再開されたことについては「希望の兆し」としながらも、依然として大きな懸念があると指摘。「最も弱い立場にある人々が、地球の裏側で起こっている戦争によってさらに苦しまないように、穀物が最も必要とされている場所に届けられるように祈りましょう」と呼びかけている。
3つ目は、「福音派による支援が続くように」。WEAとEEAは、福音派がこれまで、物資や資金、祈りなど、多くの支援をウクライナに届けてきたことを強調。その上で、「ニーズは依然として大きく、(ウクライナに対する)ホスピタリティーや連帯、支援が継続されるように祈りましょう」としている。
4つ目は、「武器ではなく、祈りによって平和が希求されるように」。「私たちは、真の永続的な平和は絶え間ない祈りによってのみ達成されることを知っています」とし、「平和の君であるイエス・キリストを仰ぎながら、人々の心が変えられ、武器が沈黙するように祈りましょう」「癒やしと和解のために、またロシアとウクライナが独立した主権国家として平和に暮らせるように祈りましょう」と呼びかけている。