英米の福音派指導者らが中心となり、声明「福音とユダヤ人」を発表した。世界福音同盟(WEA)の協力で出され、ユダヤ人に対する尊敬と友好関係を表す一方、「救いはイエス・キリストを通してのみ」と明確に語るものとなっている。
声明「福音とユダヤ人(The Gospel and the Jewish People)」は3月28日、米ニューヨーク・タイムズ紙に広告として掲載され、今後4〜5月までの間、主要一般紙やキリスト教雑誌数誌で掲載される。
「福音主義に立つキリスト者として我々は次の点を明らかにしておきたい。我々は、声明によって我々の友人であるユダヤ人の感情を害することを願ってはいない。しかし、我々は、我々の信仰から、また聖書に対する献身から、聖書の原理に立たずにはいられない」と、聖書を信じるキリスト者としての立場を明示。
「我々がユダヤ人とともにイエス・キリストの福音を分かち合うことを求め、他の人々も同様のこと(ユダヤ人と福音を分かち合うこと)が出来るように励ますのは、我々が、イスラエルのメシアであり、世界の救い主であるイエスの中でのみ救いを見出すことが出来ると信じているからであり、我々のユダヤ人に対する深い尊敬のためなのです」と謳っている。
WEAのジェフ・トゥニクリフ国際ディレクターは声明について、進むユダヤ人伝道への意識低下を指摘し、「この声明は、福音派の共同体に対して、我々の信仰をユダヤ人を含めたあらゆる人々と分かち合うために、聖書的な根拠を語ろうと試みるものです」と説明する。
声明には、ビリー・グラハム・センターのロン・アリソン所長、ローザンヌ世界宣教委員会のダグラス・バーゼル委員長、韓国ヨイド純福音教会のチョー・ヨンギ牧師、欧州福音同盟のゴードン・ショーウェル・ロジャース総主事のほか、神学校の校長や牧師、各キリスト教団体の代表ら、公開されているだけでも45人が署名している。