南極を除いた全ての大陸で、何千もの教会および宣教団体が、今月後半、「Facing a Task Unfinished(まだ終わっていない任務に立ち向かう)」という力強い賛美歌により一つになる。
キース・ゲティとクリスティン・ゲティは、現代賛美歌の作曲を手掛ける世界的に有名な夫婦デュオ。「Facing a Task Unfinished」は、100年近く前の曲であり、最近になって彼らが編曲し、アレンジを加えた。世界の各地で急増するキリスト教徒への迫害に対して、意識を高めてほしいとの思いが込められている。
この賛美歌は、中国内陸の宣教師であったフランク・ホートン氏によって書かれた。歌詞は、大宣教命令とマタイの福音書24章14節を受けての内容であり、ホートン氏は中国の人々と福音を分かち合うことに生涯をささげた。
"Facing a task unfinished, that drives us to our knees.
A need that, undiminished, rebukes our slothful ease.
We, who rejoice to know Thee, renew before Thy throne,
the solemn pledge we owe Thee to go and make Thee known,"(日本語訳)
「まだ終わっていない任務に立ち向かうことによって、ひざをかがめることへと導かれます。
衰えることのないその必要によって、私たちの怠りは戒められます。
あなたのことを知って喜ぶ私たちは、あなたの玉座の前で新しくされます。
あなたに対する心からの誓約は、出て行って、あなたのことを人々に知らせることです」
と曲にある。
1930年代までにこの曲は、中国へ出航する宣教師たちを大いに励まし、中国宣教の偉大なリバイバルへとつながった。今日のこの時代でも同じことが起こることを期待し、ゲティ夫婦は、東アジアの宣教を行っている宣教団体「OMFインターナショナル」と提携し、この賛美歌を新しい世代に紹介する。ゲティ夫婦は、この賛美に新たなコーラスをつけた。
We go to all the world
With kingdom hope unfurled
No other name has power to save
But Jesus Christ The Lord"(日本語訳)
「私たちは、全世界に出て行きます。
広げられた天の王国の希望を抱いて。
他のどんな名前にも救いの力はありません。
しかし、主イエス・キリストのお名前には力があります」
ゲティ夫婦はウェブサイト上で、この歌が「未完の課題に立ち向かうために立ち上がること、イエスの名によって救いを宣言するために、世界中に出て行く」ための賛美歌として用いられることを祈ると述べた。
近年、キリスト教徒への迫害は悪化の一途を辿っている。世界中で迫害を受けている教会を支援するキリスト教団体「オープン・ドアーズ」が発表する「ワールド・ウォッチ・リスト」では、キリスト教徒に対する迫害が激しく、前代未聞の状況に達している国々を挙げている。2016年版のリストでは、キリスト教徒に対する暴力が今までになく激化していることを記録し、2015年は、現代史上最も暴力的かつ持続的なキリスト教の迫害が起こっていたことを示した。
これらの驚くべき統計は、福音を分かち合い、地球的規模の伝道への意識づけをするというキース・ゲティの情熱に火をつけるものだった。米クリスチャン・ポスト紙とのインタビューでは、「私は年を取れば取るほど、私たちが生きる文化の現実にもっと気付くようになり、そして私たちがやっていることを続けていこうとさらに決心するようになるのです」と語った。
「新しいバージョンの『Facing a Task Unfinished』に取り組んでいく中で、クリスティンと私は、実際に私たちの春のツアーを延期することを決定し、6月に2週間だけのツアーを行います。なぜかというと、歌の必要性が大き過ぎるからです。今かつてないほどにキリスト教徒が世界中に存在していますが、もし私たちが生き残りたいのなら、今必要とされているのは、深い信仰を持った、なりふり構わず、文化を変えることもいとわない信仰者です」
今月21日に行われるこの地球規模のムーブメントの詳細はこちら。